上々堂・海月書林・コクテイル・海ねこ

26日、『気まぐれ』2校チェック。一度見たのに、見ると、また誤りや直したいところが出てくる。もともと緻密とは無縁な男なので、粗い目のざるですくっているような気分。いやになる。あと「あとがき」とカバーにつける4コママンガを描かねばならない。
ナップザックにあれこれ詰め込み、家を出る。上々堂への補充と海月書林さん取材とゲラ渡しとコクテイルでのミニ忘年会。上々堂、補充しながら少し本を並べかえる。売れ残っているもの、値段を下げたほうがいいかもしれない。あれこれ考える。
初めからそのつもりだったが、上々堂から海月書林まで歩くことに。海月さんのいるマンションは、井の頭線某駅から歩くのだが、上々堂から三鷹まで戻り、吉祥寺からまた乗り換え、と考えると、歩いていったほうが早い。距離から考えて20数分と踏んで歩き出す。途中、古い商店や、戦前から残っているような建築物を見つける。
海月書林さんの住処は広めのマンションで、意外に本が少ない。「来たみなさん、そうおっしゃるんですよね」と市川さん。もっと、部屋中、本棚の放列でカニ歩きするような場面を想像していたのだ。1時間半ほどあれこれ話を聞く。
海月さん宅を辞し、すぐ近くのバス停を確認すると吉祥寺行きのバスが出ている。これで吉祥寺まで。あとは高円寺「コクテイル」で、文藝春秋特別版の編集者3名と11時まで飲む。初対面の編集者Iさんが、飛ばしまくり、あれこれ編集者稼業のエピソードを聞く。もちろん、ここには書けないが、おもしろかった。帰宅すると、海ねこさんから、古本フリマの結果報告が。本が11冊、うちのかみさん手づくりのブックカバーが6枚売れていた。売れた本を以下、書く。ぼくの取り分は7割。
現代詩手帖「73年6月 谷川俊太郎特集」1000円
ポール・ギャリコ 矢川澄子訳『雪のひとひら』400円
九條今日子『不思議な国のムッシュウ』(宇野亜喜良装幀)単行本 800円
『世界童謡集』750円
谷川俊太郎『はだか』800円
山城隆一『猫の独白』800円
片岡義男『ここは猫の国!』900円
現代詩手帖友部正人特集』800円
ビートルズの軌跡』800円
山口瞳『この人生に乾杯!』1000円
谷川俊太郎和田誠装幀イラスト)『花の掟』2000円
こうして見ると、800円くらいの価格帯、谷川俊太郎、猫の本が売れ筋であったことがわかる。『花の掟』は珍しいことは珍しいが、2000円は思い切ってつけてどうかと思ったが、ファンがいたんだな。
海ねこさんには、何から何までお世話になった。ありがとう。