上々堂、補充しました!

昨夜、と今日の午前中、教育誌2誌のコラムを書く。「名言」は、蟲文庫さんから送ってもらった苔の絵本から。「コラム」は、講師時代の同僚と会って、思い出したあれこれ、を書く。ぼくは忘れていたが、Sさんいわく、新任の国語教師が教科書ガイドをノートに丸写しして授業をしているなか、ぼくは尾崎豊中島みゆきの歌詞をプリントに刷って授業をしていた、という。勉強嫌いの子どもたちにいかに関心をもたせるか、ありとあらゆることを試みていたことを思い出す。
午後、家族で上々堂へ補充しにいく。紙袋2つ分。しかし、連雀通り、上々堂のある通りへ曲ろうとする手前で、大変な渋滞。消防自動車が止まり、警官や消防服を着た隊員がいっぱいいる。近くで火事があったようだ。上々堂までは行けず、手前のジョナサン駐車場に車を入れ、娘と二人、紙袋をさげて歩いて上々堂まで。今月はけっこう売れたみたい。とくに文庫の棚ががたがた。店番のアヤさんから、美術展のチケットもらう。
昨日中央公論から、ベストセラーコラム用の『生協の白石さん』届く。いま、話題の本だ。これをいかに料理するか。うーむ。しかし、これが本にするほどのもんかね。白石さんのユーモア精神は認めるが、やはり野におけレンゲ草という言葉もあるではないか。黒岩比佐子さんのように、経済的回収の見込みのないほどの資料を買い込み、古書展へも行かず身を削って書いた本が片方にあり、かたや、このような手から放せば宙に浮きそうな、軽い、無造作なつくりの本が売られ、そして異常な売れ方をする。その傾向は年々顕著になっていく。ねえ、黒岩さん、腹立たしいよね。
昼、サイゼリアで妻と昼食。すぐ脇の立川栄「ブ」を覗く。関川夏央『やむにやまれず』講談社文庫ほか7冊を買う。『やむにやまれず』の解説は小池昌代さん。ちょうど、インビテーションの書評、小池昌代さんのエッセイ集『黒雲の下で卵をあたためる』岩波書店に決めたところだったので、ほほう、と思う。
夜、ようやく彷書月刊の連載原稿を書きはじめる。23日のコクテイルライブの通知ハガキを手書きし、30枚ほどコピーする。一部手渡し、一部郵送、一部コクテイルほかに置く予定。
常連だった高円寺のバー「テル」が今年で閉店。筑摩書房でもらった束見本を一冊使い、これを「テル」の思い出帳とする。店に置いて、客たちに一言ずつでも何か書いてもらおう。