愛知の「がらんどう」神保町へ進出

朝7時起き。新聞を取りに、玄関のドアを開けると、うちの白ネコ(マシロ)が飛び出す。このところ、外界に興味があるらしい。しかし、階段を降りるまでいかず、じっとあたりをうかがって、鉢植えの花の匂いなどを嗅いでいる。新聞受けから朝刊を取り出し、ネコを抱えて、家に入る。
午前中、『気まぐれ』の初校ゲラチェック。終えて、宅急便の荷造りする。読書人の対談用に、新書をあれこれ引っぱりだしているとき、岡本おさみビートルズが教えてくれた』が見つかる。以前、ダブりを承知で買って、拓郎仲間の白石に送ると言いながら、見つからず延び延びになっていた。な、どこぞのどなたかが、ダブりで買うことを批判されておったが、こういうこともあるんや。ほっといてくれるか。まあ、たぶん二度とこんな不愉快な日誌、読んでないと思うが。それがいいですよ。
で、これも白石に送るように手配。
午後、神保町。ひさしぶりに彷徨舎へ顔をだし、タムラさんと喋る。近くに、愛知県の古書店「がらんどう」が出店したと聞く。さっそく寄ってみるが、準備中で午後3時から開店とある。また来よう。毎日新聞社へ移動、サンデー毎日で仕事。『ロリータ』の新訳が出ました。若島正訳。大久保康雄訳はとかく評判が悪かったが、訳者あとがきで、若島は大久保訳のいいところを認めている。大久保訳も三つ、版があり、新潮文庫は改訳版だという。評判が悪かったのは、最初の版ではないかと。
午後6時、日本出版クラブ会館で読書人の対談に出席。御相手は立川談志門下の高弟で、作家としても活躍する談四楼さん。テーマは新書。サンタクロースのように、リュックに新書を詰めて持っていったが、ほとんど役に立たず。少しだけネタを仕入れ、あとは手持ちの札で語る。終ってから編集部の植田康夫さん、カメラマンを務めた若い宮野くんと一緒にお酒と食事。ここで、ほとんど談四楼さんの独演会。吉朝の死、枝雀の自殺の話に始まり、談志師のカバン持ちをしていたころの話(田辺茂一吉行淳之介登場!)、海外で落語をした話など、くすぐり満載の話芸に堪能する。ぜいたくな一夜だった。
タテキンで朝日文化手帖、篠崎昌美『浪華夜ばなし』正続、500円、雑誌「同時代」(辻まこと特集)など5册買って1000円。明日はTBS。とうぶん、綱渡りの厳しい日々が続く。