二番煎じでつまらなかった、ってそれはないよ

昨夜おそく、どうにかTBS用原稿、桂望実『県庁の星』小学館というおもしろい小説について書いて送付。今日は雨。車中で森和朗『ドストエフスキー闇からの啓示』を読む。神保町「ぶらじる」でちくま文庫20周年フェアの企画打ち合わせ。「ちくま文庫友の会」を作るよう、提言する。書しアクセス(し、がなかなか出ない、ごめん)で、フェアのお礼としてもらった一万円分の金券を使うべく、本を買う。石塚純一『金尾文淵堂をめぐる人びと』新宿書房、『紙上のモダニズム六曜社、『柳原良平の装丁』ダンボ、などを買う。うれしい。
ところが、携帯に電話(今日は4回もかかってきた。いつもは一週間に1回あるかないか)。TBSのHくんから、ぼくが昨夜送った『県庁の星』は、先週、目黒さんが紹介したという。そんなこともあるのか。とにかく確認しなかったこっちが悪い。急きょ、方言本に代える。また、今夜原稿を書くことに。
サンデー毎日、机の上の本棚などすべてとっぱらい、明るく広くなった感じ。椅子も新式のいいのに変わった。前まで、40年近く前に購入したがたがたのを使っていたのだ。サンデーの文庫コラムは、新潮文庫千住文子『千住家の教育白書』にきめる。
帰宅。いろいろファクスやメールが。あれこれ、もういっぱいいっぱいのところに、原稿の手直しを要求される。送られて来た「ダ・ヴィンチ」11月号には、北尾トロさんに取材を受けた記事が掲載。北海道新聞からも正津勉『脱力の人』河出書房新社の書評、掲載紙が送られてきた。四国の読者から手紙と学生文庫『坊っちゃん』が届く。手紙に「『古本生活読本』は、二番煎じでつまらなかった」とある。どうやら、『古本めぐりはやめられない』の文庫化(増補)であることに気づかなかったらしい。二番煎じもなにも、単行本の文庫化だ。それではつまらないから、あれこれ手を入れ、原稿を大幅につけ足したのだ。これは、弁明の手紙を書かざるをえない。忙しいのになあ。
原稿やゲラ手直しをえいやっと送って、すぐさまTBSの原稿にかかる。明日もTBS終えて、締めきり2本に、工作舎へ出向いての打ち合わせ諸々あり。身体がジンジン音を立て、汗が噴き出す。電話に出ても声がかすれて。週末、仙台行きが入ってよかった。かなり煮詰まってきていたからだ。ああ、それなのに、サンデー毎日の来週締めきりの取材原稿を引き受けてしまった。今日は断酒、断固として飲まぬぞ。