捜して歩いた 古本屋

#追加
上々堂へ行く途中、連雀通りに「ブ」が開店。かつて「ユニクロ」の店舗。ここは、位置的にはIくんの縄張りなれど、失礼して見参。ありゃ、天野忠エッセイ集『木漏れ日拾い』編集工房ノア、なんかあるやんか。栗田英二『六本木ジャズ物語』二玄社近田春夫『定本 気分は歌謡曲文藝春秋を105円で。
以上。

遅い目覚め。といっても9時30分だが。今日は夜までリハビリのような生活。なかにし礼の作詞集『昭和忘れな歌』新潮文庫をパラパラめくっていたら、こんな歌を見つけた。「初めての日のように ―御茶の水」。作曲は川口真、歌は沢たまき。ここに古本屋が出てくる。一番の最後が「歩いてみたい なんとなく/御茶の水から 駿河台」二番の最初が「ボードレールの 詩の本を/捜して歩いた 古本屋」。ちょっと聞いてみたいですね。なかにし礼は立教に仏文科ができた、その一期生。英文科から移った。渡辺一夫、杉捷夫、村松剛渡辺一民などが教授陣にいた。仏文研究室にしょっちゅう入り浸り、自宅にも押しかけ、本をもらったという。また、街の中で小林秀雄を見かけ、あわてて本屋で『芸術随想』を買ってサインをもらったという話もある。『道化師の楽屋』というエッセイ集に書いてある。しかし、なかにし礼は本のタイトルをつけるのが下手だね。きどりすぎて下品になっている。
午後、上々堂へ補充。その足で西荻へ。妻が西友で買物しているあいだに、音羽館の均一だけチェック。4、5冊、心をひかれるものがあったが、ドトールでコーヒーを飲むあいだの読書用に、森和朗『ドストエフスキー闇からの啓示』中央公論社だけ買う。100円。
帰宅してからも、まったくなにもする気がおきない。壊滅的状態。夜、BSでウォルター・ヒル「48時間」を見る。3回はこれまでに見ているが、まったく飽きない。体臭が匂ってきそうなニック・ノルティと軽妙なエディ・マーフィのコンビがすばらしい。最後、夜のチャイナタウンの、霧だか蒸気だかに包まれた路地で、逆光からニック・ノルティが現れるシーンにぞくぞくする。歌舞伎なら大向こうから声がかかるところだ。「よっ、ニック屋!」。なんだか肉屋みたいで具合が悪いが。
これからTBSの放送用原稿を書く。書かないと眠るわけにはいかない。