北杜夫『ぼくのおじさん』新潮文庫

TBSを朝、終える。連休前とあって行きの高速は混んでいた。昨日、中央線が止まっているあいだ、増田書店で、週刊ダイヤモンド用の文庫3冊そろえる。ハンナ・アレント『暗い時代の人々』ちくま学芸文庫を軸に、海野十三海野十三敗戦日記』中公文庫、NHK取材班『空海の風景』を旅する、あ、これも中公だ。ダメなんだよ、同じ出版社が重なると。いま気が付いた。これは買い直さないと。いちおう「苦しい時代を生きた人たちの本」がテーマ。
TBSから帰宅して、例によってひと眠り。起きてすぐ、社説をまとめる仕事に着手。これは長丁場となるので、集中力を切らさないようにしないと。しかしすぐ集中力は切れる。その間に、あちこちから電話やファクス。イラストレーターの土橋とし子さんが月末、上京してくるというので、神保町でデートすることに。そのほか、いろいろあったが、忘れてしまった。あ、そうか文藝春秋特別版から、引き続き原稿依頼。それからこれは初めて、日刊現代からも依頼が。商売繁昌なり。
すきまをぬって藤沢周平『ささやく河』読了。このシリーズでは『消えた女』のほうが、ぼくはおもしろかった。正津勉『脱力の人』のなかに、伊藤信吉『逆流の中の歌』が何度も出て来る。これ、持って無いのだ。ちょうどこないだ、音羽館を覗いたら、あった! 500円と安いので買う。それをメモ取りながら読みはじめる。前橋の詩人たちの動き。アナキズム運動。
北杜夫ぼくのおじさん新潮文庫は、和田誠ファンならとっくに持ってるだろうね? えっ、持ってない。そりゃダメだよ。これ、表題作は旺文社から刊行。そのほか北の書いた童話が8編、収められている。つまり、この新潮文庫はオリジナルなのだ。しかも、みんな和田誠がイラストを描いてる。品切れだが、これはすぐ見つかるはず。持ってない人は要チェックだ。なかもおもしろいよ。
ぼくの仕事はまだマジックがつかず。やれやれ。