もう「あきつ」ったら

暑い一日。朝、目覚ましかけて7時起き。五反田の日。電車のなかでサリンジャーナイン・ストーリーズ』を読みつぐ。駅前のCDで軍資金おろし、会場へ着いたのは9時10分過ぎ。あれ、こんなに早く、くらげさんが来てらあ。なんでも病院へ行く予定があって、ついでに早く寄ったとのこと。おじさんたちの熱気に驚いていた。ぼくは一階でたっぷり、二階でもそこそこ買う。神保町へ移動。今日は本部が「書窓展」なので見逃せないのだ。やっぱり「あきつ」だ。のきなみ200円で、入れ食い状態。こんなことをしていたら、「あきつ」で買う本だけで、一生分が終ってしまう。いかん、いかんとセーブ。もう、「あきつ」ったら。「克」も全集の端本が底が抜けたように安い。あぶないなあ、あぶない。
また、しこたま買って、彷徨舎編集部へ。両手に荷物、持って3階まで上がると疲れてしまって、編集部から宅急便で送ってもらうことに。今月号「諸星大二郎」特集で大活躍したカズトくんに、細野晴臣諸星大二郎からもらったサインを見せてもらう。いいなあ。皆川くんと、落語、笑芸のことあれこれ喋る。いま「落語ブーム」っていうけど、ほんとかねと?マークをつけると、皆川くんいわく、寄席に客が押し寄せ、上野鈴本で3時間待ちってことがあるらしい。ほんと、なんだな。
荷物を宅急便で送ることして、手ぶらになると、身体がふわふわして落ちつかない。コミガレを覗く。ほんと病気だな。和田誠『日曜日は歌謡日』の単行本を見つけ、脇にすぐ抱えたが、3冊500円の、あと2冊がどうにも拾えない。本を前に眉をしかめていると、若い男性から「岡崎さんですか」と声をかけられる。見ると知らない人。ぼくの、この日誌を読んでくれているという。「どうしようかと迷ったんですが、思い切って声をかけました」という。いや、かけてくれていいんだよ。うれしいんだよ、と答える。ほんと、ですよ。逆なら、ぼくだって、やっぱり声をかけるの勇気いるもの。ほか2冊は、けっきょくサリンジャーフラニーとゾーイー』新潮社、『武蔵野風土記朝日新聞社にした。
家に帰ると、あちこちから手紙、ハガキ、贈呈本が届いていた。それにゲラも。永六輔さんからもまたハガキが。『芸人その世界』が前進座で舞台化される予定、だとか。そのほか、多数なので触れられなくてすんません。
夕方、家族で「道頓堀」というお好み焼き屋で夕食。立川砂川「ブ」を回って帰る。文庫2冊。吉田健一『時間』講談社文芸、は、大学のテキストで使ったらしく、ところどころ日付け、それに線引きが多数ある。なかに講義をメモしたノートのきれっぱしも挟まっており、女性らしいので、まあいいかと買った。風呂読書用にしたっていいわけだ。ジョンストン『紫禁城の黄昏』は岩波文庫
今日買った本、宅急便で届くのが楽しみ。なにを買ったか半分くらいは忘れているから、箱を開けたとき、新鮮なのだ。