頭と胴体と脚がバラバラですわ

TBSの朝。2時間ほど仮眠をとって出動。
丸谷才一『綾とりで天の川』文藝春秋、を取り上げる。朝食会を少し早く抜け出し、ハイヤーで表参道へ。「ヨックモック」で角田さんと毎日新聞の取材を受ける。外は雨。インタビュアーが、よく知っている桐山さんなので安心。取材は30分くらいだが計1時間ほどあれこれ喋る。角田さん、このあとキョンキョンとの対談、出版社、新聞社との打ち合わせ、取材が入っていて、夜はジュンクトークショー。それでも疲れたそぶり見せず、ニコニコしている。その健気さにうたれる。実るほど頭を垂れる稲穂かな
タクシーで原宿へ移動、桐山さんと少し「ブ」を散策。携帯電話片手に、検索しながら、しこたま本を買い込んでいる男性がいる。ヤフーへ出品して差額で儲けているのだ。書名や著者などどうでもいいのだろう。黄色いカゴに2杯も買っていた。業者の背取りはなんとも思わないが、この携帯買いだけは、なんかひっかかるんだなあ。なぜだろう。
桐山さんと麦飯を食わせる定食やで昼食を取り、そこで分かれて、ぼくは原宿駅へ移動。10月から毎月、講座を開く中日文化センターの担当者と打ち合わせ。彼、名前が音で書くと○○ロウマという。珍しい名だ。ぼくのほかに、森達也さん、飯沢耕太郎さんも講座を持つという。だいじょうぶか、ぼくで人が来るかね、というと、ロウマくん、「いや、じつはもう岡崎さんの講座、問い合わせが入って、びっくりしているんです」という。たぶん、この日誌を読んでくれている人じゃないか。詳細、決まったら、ここで告知しますので、ぜひ来てくださいね。
ほんとうは、このあと「中央公論」の取材で神保町へ行こうと思っていたが、頭と胴体と脚が別々に動いているような気分。ウルトラマンのカラータイマーがピンコピンコ状態、とでもいうか。あれこれ、片付けないとダメなのだが、帰路を取る。
国立駅前「ディスクユニオン」で、ゴンチチがスタンダードを演奏したCDを買う。国立古書流通センター略して「クリセン」で五木寛之『白夜物語 五木寛之北欧小説集』角川書店・昭和44年を買う。2重函入りで、本体革装、ムンクの版画が口絵に入っての限定版が400円。昭和44年で定価が1900円ついてるから、どうだろ、いまなら5000円ってところかっつって。
帰宅してすぐ2時間ほど寝て起きたら、松戸の小学校から講演の依頼が来ていた。校長先生は知っている方だった。まったく、こういうこと重なるんだなあ。講演は来年の始めの話だが。教育誌からも新たな連載原稿の依頼が。『古本道場』効果かなっつって。もう、これから筆名を角田光代岡崎武志にしようか、などと考える。本もよく売れるにちがいない。しかし、いったいどう読むんだっつって。
論座」さん、すんません。これからゴンチチ聞きながら原稿を書きます。