スモーク

なんだか日記を書くために生きているようで具合が悪いが手短に今日のことを書き留めておきたい。いくつか電話やメール。仕事の依頼も二つあった。昼前、日記を書いていて、それはつまり、このあとに続く、書いた順序としては午前中の、セドリツアーの話。で、書いていて、もう、しばらくおとなしくしておかなくちゃなあ、と思いつつ、余熱に発火し、妻を誘い、昼飯食いがてら立川栄「ブ」に。もう、ほんとうに、あきれるよ。
長井実編『自叙益田孝翁伝』中公、井伏鱒二『釣師・釣場』新潮、竹西寛子『鶴』中公、関川夏央『昭和時代回想』集英社、以上が文庫。秦早穂子『シャネル20世紀のスタイル』、蓮実重彦『絶対文芸時評宣言』、海野弘『書斎の博物誌』、蓮実・柄谷『闘争のエチカ』、とり・みき『とりの眼・ひとの眼』が単行本。
午後、某大学の生涯学習講座を企画運営しているTさんが来訪。秋ごろ、3回程度で、古本講座をやらないか、という話。まあ、カルチャーセンターみたいなこと。あれこれアイデアを出し、前向きに考える。2時間、喋って応対すると疲れた。ここんとこ、すぐ疲れるな。夕方、何もする気おきず、ソファで腹にネコを置いて遊ぶ。しばらくすると、腹部のあたりでネコは寝てしまった。
夜、BSでウィリアム・ハートハーヴェイ・カイテルという出演者にひかれ、「スモーク」という映画を見る。ほんとうはこの時点で気づかねばならなかった。見ていると、マンハッタンを舞台にした、語り口で見せるようなぼく好みの映画。ちょっとファニーなところもあり、楽しい。いい小説を読んでいるような感じ。ラストにちょっとした洒落っ気もあり、満足してタイトルロールを見ていると、原作はなんと、ポール・オースター。あわてて文庫を探すと、そうだった。『スモーク&ブルー・イン・ザ・フェイス』だった。梶原しげる『そんな言い方ないだろう』を読了、これは朝日のコラム用。『死の棘日記』もちびちびと読みつぐ。