あこがれのセドリツアーについに参戦!

向井・岡島の名コンビに、柳瀬くんを加えた「セドリ・ツアー」に昨日、参加。手短に報告を。岡島くん運転によるセドリ車は、車種も「セドリック」と洒落ている(ウソだよ)。本来は、プロがたてたスケジュールにのっかって行くところだが、ぼくは昨日の小平図書館のバカ買いの興奮がさめやらぬ。「どないでっしゃろ、今日はたいしたものないかもしれんけど、図書館、行きまっか」「行きます、行きます」と乗り込んだのは、昨日と同じ小平図書館併設の会館。みんな買いましたねえ。ぼくも昨日のモードよりギアは落としているが、それでも文庫25冊、雑誌1冊、単行本5冊と計31册買ってしまった。これで600円強だかんね。こたえられません。単行本では村松嘉津『巴里文学散歩』白水社が、珍しいものではないが、いちおうな。文庫では宇野亜喜良イラストたっぷりの今江祥智『海の日曜日』角川が珍しいのさ。集英社文庫シムノン『ドナテュの遺書』『リコ兄弟』なんてところもあんまし見ないや。
向井、岡島、柳瀬各氏もこたえられない安さにご満悦。「最初にこんなのにぶちあたると、あとが買いにくくなりますねえ」と岡島くん。「ここであったことは、いったん忘れて、初心でぶつかろう」と、小平図書館古本バザー・ヘビーユーザーのぼくからアドバイス。しかし、こんなに書いてたら、最後まで行きつけない。以下、簡略に。
コースとしては「いとう東中野本店」「ブ八王子堀之内店」「ブ八王子西店」「いとう元八王子店」「いとう昭島店」「いとう立川羽衣」と回る。11時スタートで最終は夜の8時半。いや、みんな元気だねえ。ぼくは最後の2つぐらいは意識を失っていた。2万円買うと2000円分使えるという「いとう」ポイントカードが、目の前であっというまに更新されるという、秘技「岡島」カード切りを見てしまった。この日、2回、2000円のサービスを行使したのだから、その買いっぷりがうかがえよう。
ぼくは島尾敏雄を重点的に漁ったが、てごたえなし。あ、にとべさん経由の、林哲夫さんの島尾敏雄文庫一覧、ありがとうございます。ほんとうはぼくがしなくちゃいけないのだが。助かります。角川文庫からもかつて『死の棘』(途中までの分をまとめた)が出てたなんて知らなんだ。ただ、角川から『夢の中の日常』が出てるはずで、『魚雷艇学生』は新潮文庫じゃないかしらん。講談社文庫からも出てたのか。いま、ちょっと調べる余裕がない。今一度、にとべさん、精査たのみます。これはにとべさんにお預けということで、島尾文庫の徹底網引きをしましょう。
セドリツアー道中の車のなかはほとんどバカばなし。何を喋ったかまったく覚えていないなあ。ええと、ぼくの収穫はですね、元八王子「いとう」での、佐野本の大江健三郎『青年の汚名』210円と、枝雀サイン本の『枝雀とヨメはんと八人の弟子』500円かなあ。全14冊のお買い物でした。この日挑んだ4人のうち、いちばん買っていないと思う。柳瀬くんもけっこう買ってたもんな。最後の店は財布と相談して、いったん抱えた本を、また棚に戻しているところを向井くんに目撃されている。
しかし聞きしにまさる楽しいツアーだった。向井・岡島は最高のコンビだな。東宝映画が全盛なら、ぼくがプロデューサーになって、この二人で「東海道中古本膝栗毛」としてシリーズ化したいくらいだ。ハトバスツアーにこの背取りツアーを加えようとか、女性チーム、男性チームに分かれて「紅白背取り合戦」をしようとか、そういえば、車中でアイデアが出てた。東照宮を見ない日光背取りツアーとか。しまった、メモしとくんだったなあ。
というわけで、長い一日が終った。岡島くん、ずっと運転、ごくろうさまでした。ふりかえれば、20。21、22の3日で120冊以上古本を買ったことになる。このペースでいけば、月1200册、一年で……くわばら、くわばら。
うちに来た白ネコ「マシロ」も元気で駆け回っています。