*無題

さっき、終電近い電車で帰宅。角田光代三浦しをんトークショー青山ブックセンター本店)の流れで、一次会、二次会と進み、ぼくは帰ってきた。帰ると、地下のテーブルの上に、「ビールといっしょに食べてね」とティッシュに娘の文字と、酢イカが置いてある。なぜティッシュなどに書いたのか。文字がにじんでいる。今日、彼女は近くの中学校の文化祭(?)みたいなのに、友達とでかけた。ぼくは少しおこづかいをあげた。そのお土産だろう。もう、これ以上飲むのはよくないが、ついビールの栓を開けてしまう。
妻はあいかわらず調子が悪く、ABCトークショーにでかけるのは、ちょっと躊躇したが、約束していたのででかける。先日、音羽館で広瀬くんから「ささま書店」の均一にこないだ、小沢書店の本がずらりと出たらしいです」と聞かされていたので、ついつい荻窪下車。小沢書店の本はもうなかった。しかし以下の本を書く。もちろん105円。トークショーに来ていたハルミンさんに、以下の本を自慢したとき、「へえ、いくらですか」と聞いたので、「いったい、誰に向ってものを言うてんねん。105円に決まってるやろ」と怒ったぐらいだ。なぜに怒る?
宮本又次『大阪万華鏡』なにわ塾叢書、『柴田錬三郎自選時代小説全集30 傑作短編集』集英社横尾忠則装幀)、幸田文『きもの』新潮社、吉本隆明源実朝筑摩書房井伏鱒二『昨日の会』『取材旅行』ともに新潮社、そしてほるぷ復刻が大量に出ていたが、吉屋信子花物語』と久保田万太郎『一に十二をかけるのと 十二に一をかけるのと』を買う。この『一に十二』がいい本なのだ。伊藤熹朔の装幀挿画だが、デザインがいい。角田・三浦トークショーにクラフトエヴィングの吉田夫妻が来ていて、ぼくは隣の席に座ったのだが、つい、この『一に十二』を見せて、自慢してしまう。
重い本を提げて、青山ブックセンターに。ところが、本店というのを、ぼくはてっきり六本木店だと思い、六本木へ行ってしまう。行って間違いに気づき、タクシーで青山へ。着いたのが開始時間の3時少し前だった。ポプラ社鎌田さんに付いて、控え室のお二人に挨拶に行く。トークショー会場は満杯。終ってからのサイン会も長蛇の列。目の前でこんなに本が売れていくのを始めて見た。しかも若い女性客が多い。いいなあ。今日はそんなことしか書けない。もうしわけない。これで寝ます。