五反田で20冊

このところ、巡り合わせが悪く、五反田の即売会を2度つづけてパス。今日は、張り切ってまいりましょう、と張りきりすぎたのか、夕べ寝付かれず、ベッドでずっと清水茂『薔薇窓の下で』(小沢書店)を読んでいた。清水の著作は、小沢書店がたくさん出しているが、これまで読むことがなかった。これは1972年から73年にかけての、清水ヨーロッパ滞在期に書かれたノートをもとにした回想。滞在中に、日本に残した4歳の娘を事故で失う。いったん帰国し、またパリへ。異国の孤独のなかで、悲しみ失意と抗いながら、日々を過ごす。これが、なんとも身にしみて、ベッドのなかの読書としては、思わず起き上がるときもあった。
「また、どこかに姿を隠してしまったおまえを捜し出そうとするかのように、私はここまで来た。だが、どれほど遥かに来ようとも、時間が奪い去ったものを距離が返してくれることはないのだ」
夜中、眠っていたパソコンを起動させ、清水茂の小沢書店著作を検索し、メモしておく。
『花ざかりの巴旦杏』『アシジの春』『サン=ランベール界隈から』などをとりあえず捜そう。ほかにも5冊ほど出ているが。
五反田には9時すぎに乗り込む。それでも10数人のひとが、すでに路上にはみでて漁り終ったところ。全部で20冊買った。いちおう書いておく。高見順『三面鏡』200円、奥野他見男『春の誘惑』500円、『野球入門 長島・王の野球コーチ』200円、安岡章太郎『結婚恐怖症』100円、コレット『動物の対話』200円、和辻春樹『随筆 船』200円、海野弘『千のチャイナタウン』300円、佐々木邦『明るい人生』200円、『駅弁パノラマ旅行』200円、色川武大『離婚』100円、古井由吉『夜はいま』200円、長谷川如是閑『奇妙な精神病者』200円、毎日新聞社『旅情100年 日本の鉄道』200円、田中比左良『涙の値打』200円、徐京植プリーモ・レーヴィへの旅』300円、宮尾しげを絵『講談社の絵本 一休さん』200円、西脇順三郎ほか『詩の歓び』200円、『ユリイカ アーヴィング』200円、『プレイガール 完全攻略』1000円。
いちばんの買物は『プレイガール』か。1999年、白夜書房刊。こんな本出てるの、しらなかった。これで「プレイガール」研究がいっきょに進む。ただし、音楽、ファッション、建築などの研究はない。
とりあえずここまで、あとでもう少し書き足します。
いかんなあ、書き足した分、また消しちゃった。だからもうおしまい。ふん、だ。