またやっちまった

この日誌、ほぼ書き上げていたのだが、ちょっとネット検索して調べたいことがあり、検索画面に切り替えたら、日記の画面がぜんぶ消えていた。一時保存というのはできないのかね、これ。それで、やる気を失いました。要点だけ書きます。「ささま」から荷物が届き、高円寺即売会で買ったのとあわせ、30冊以上あったのだが、それを全部書いたのだが、消えた。もう書く気ないよ、二度と。
今朝の朝日の読書欄、ベストセラー快読がぼくの番で、その隣り、トップ書評が角田光代さんだった。師弟で並んだことになる。うん、このことはもう一度書いてもいいな。
それで「ささま」の古本は、爆弾だけ書く。「ささま」均一で15冊買ったのだが、そのなかに、爆弾があった。いっしゅん、目を疑ったよ。フランソワーズ・サガン『一年ののち』新潮社があったのだ。昭和33年初版、函入り。これ、前も日記に書いたが、田辺聖子原作「ジョゼと虎と魚たち」の映画化作品で、下半身マヒのジョゼに扮する池脇千鶴が、読んでいた本なのだ。まさしく、この本が、ばっちり画面に映る。映画を見た人はたぶん全員が欲しくなる。印象的な登場だった。しかし絶版になって久しく、ネット検索しても容易にはひっかからない。「アン・プリヴェの古書」というネット古書店では2万円という値をつけていた。それぐらい無い本なのだ。文庫も絶版のようで、こっちにも2千円、3千円がついている。くりかえすが、映画の影響は大きいと思う。いや、見つからないよ、と思っていた。それが、「ささま」の棚にちょこんと刺さっていた。来る均一VS赤貧の第2戦は、この爆弾ひっさげてのりこむことを、ここに宣言しておく。覚悟しろ、善行。
高円寺「杉並書友会」で買ったものは書いておきますね。「アサヒカメラ73年増刊 ヨーロッパ」400円、「話の特集 75年2月号」は横尾忠則和田誠平野レミを描いた表紙で200円(なぜか、月の輪の値段票が張ってあった。どこかで紛れたらしい)、平凡唄本はキャンディーズ表紙で100円、ノエル・ヌエット・鈴木力衛『巴里〜東京 入門フランス語会話三笠書房100円。ノエル・ヌエットは日本の風景を版画にしたフランス人だな、たしか。フランスの広重、などと言われた。文化学院で教えていたこともあった日本通。だから、この本も、そのあたりがふつうのフランス語会話の本とは違っている。坂崎重盛さんが欲しがりそうな本。田村隆一『ぼくの憂き世風呂』400円、野坂昭如四畳半襖の下張・裁判』(かっこいい装幀)150円、ユグナン『荒れた海辺』筑摩300円は安い。ぼくはカバーなしを持っていたので、カバー、ビニールのかかったこれはうれしい。ふつう4千円、5千円ついてる本だよ。ちくま文庫に入らないかな。解説は高橋源一郎だ。桂英澄『太宰治津軽路』150円、ペリュショ『フランスの若者たち』新潮500円は、ユグナンがフランスの若者たちにアンケートを実施して、それをもとに書いた本みたい、まだよくわからないけど。ナボコフ『ロリータ』河出ペーパーバック版が100円、これも何冊でも買いたくなる。『吉行淳之介着流し対談』300円。それとソノシートブックで『魅惑のマヒナスターズ』が300円。これ、笑っちゃんだよな。今週買った一冊で取り上げるとしたら、これ、かな。
それから、娘と今日、一ツ橋「ブ」へ行き、105円で島田敬三『冒険ダン吉大遠征』講談社復刻、を拾いました。これも爆弾級だぞ。これが105円だなんて「ブ」なりゃこそ、だ。よくぞ、買い取りのとき「これは、汚れて、古い本だから値がつきません」と断らなかったものだ。あぶない、あぶない。
しかし、9日は39冊買って、合計6千円ちょっとだからね。いかに安い本ばかり買っているか、だ。いくら安い本といっても、数を買えばバカにならないという見本のような男だな。今週は五反田がある。二回続けて、パスしているから、今度こそは出陣しなくちゃな。