時事通信書評、石橋毅史『本屋な日々 青春篇』書評を送付。言いたいことが多く、字数は限られていて、何を拾い、何を残すか、でとまどった。あと、明日までに長めの原稿を一本。さぼってきた、ツケが回ってきた。今週はちょいと忙しい。
ずっと、小川国夫を再読していて、枕元に文庫で持っている小川国夫を(10冊以上あるか)並べて、寝酒を楽しむように読んでいる。こういう硬質な散文は、ちょっとほかでお目にかかれない。いい気分になり、手帖に、文章を引き写す。
『生のさ中に』も好きな短編集だが、ここに故郷・藤枝を舞台とした「浩」ものが登場する。藤枝から御前崎へ向う軽便鉄道がときどき出てくる。これは1970年に廃止となった静岡鉄道駿遠線で、全通時64・6キロ、762㍉の狭軌鉄道であった。現在、日本地図帳を見ると、御前崎へ行くには、バスしか足がなさそうだ。相良にはかつて油田があり、『生のさ中に』にも、「相良油田」という短編がある。いつか、藤枝へ行きたい。
「ガラスの外では、雪の洲が少しずついざって、縁先へ近づいているようだった。それは冷たく、しかし優しい光だった。縁側だけは、いつまでも屋内の宵闇から取り残されていた」というふうな光と影の描写が多い。
明日夜、いよいよ佐藤gwan博さんを迎え、「中川フォーク・ジャンボリー」が、ごぞんじ「国立ビブリオ」で開催されます。元気な中川五郎さんも、全国行脚から帰って来ます。佐藤さんには「バンパイヤ」ロック役登場、の話もぜひうかがいたい。