日本におけるフィンガーピッカーの草分けと言われる、アコースティックギターの名手が中川イサトさん。ぼくたちの世代では「五つの赤い風船」のメンバーとしても知られている。今月22日国立「ビブリオ」の「中川フォーク・ジャンボリー」に、ついにイサトさんをお迎えする。五郎さんに聞いた話では、バックで最初にギターサポートしてもらったのがイサトさん、という。関西時代の話もぜひお聞きしたい。両中川の演奏と歌にご堪能下さい。まだ残席あり、ですが、当日までには埋まると思います。和室に響くアコギの生音は格別ですよ。ご予約は「ギャラリー・ビブリオ」https://www.gbiblio.jp/まで。国立駅南口からすぐ、ですよ。
午前、娘の用につきあって市役所へ。午後外出。美術同人誌「四月と十月」で「彫刻」について連載(年に数回)することになり、第一回を上野「西郷さん」像に決めて上野へ。いい天気でよかった。写真を四方から撮り、しばらく眺める。こんなにしげしげと、西郷像を眺めるのは初めて。うーむ、これは傑作だぞと思う。どういうふうに書けばいいか、もと「じゅらく」がテナントビルになり、複数飲食が入るフードコート一階の、大変な混雑のなかでコーヒーを飲みながら思案する。ざわざわワイワイとこんな落ちつかない場所も珍しい。急いで飲み干し、急いで出る。ちょっと離れて歩いてでも、上野かいわいの老舗純喫茶へ行けばよかった。
銀座線一本で渋谷へ。こういうコースは初めてで新鮮なり。某出版社へ出向き、書き下ろしで取り組んでいる新書企画について、相談の上、方向転換をすることに。二年かかって、そこそこ原稿は書いたが、編集部側も自分も、いま一つ納得がいかず、滞っていた。ベテラン編集者から、あるアイデアが提案され、そうか、そういう手があったか、と気づき、溜っていた樋から水が流れ出す。乗りかかった船を降りるのはイヤだ。なんとかしたい。
いくつか原稿と取材依頼あり。どんどん引き受けて、もっと明るい野へ出たい。