雪が降る冬の東京。通勤通学の方々には申しわけないが、家にいる私は、ちょっと雪が降るの、楽しい。
録画したTBS落語研究会で、小満ん師の「雁風呂」を聞く。あんまりやる人がいない水戸黄門漫遊記ネタで、元は上方の噺だ。掛川宿、水戸黄門が松に雁という異色の画題の屏風絵(土佐光信)に不信を持ち、その意味を、大坂の商人淀屋辰五郎が教える。淀屋は「淀屋橋」の淀屋だ。まあ、いい話である。「雁風呂」については、70年代にサントリー角のCMで使われ、山口瞳が「あわれな話だなあ」と言う。あの時代のCMは格調がありました。で、小満ん師だが、「あれ?」と思ったのは、何度か次の言葉が出ず、押し黙るシーンがあったことだ。そこに老い(75歳)を感じた。もともと、ボソボソと、喋る人であるが、これでは情感が出ない。やっぱり「雁風呂」は、我らが桂米朝師の好演を聞かなくちゃ。
今日は、宅急便で「人に会う」のゲラ返し。「まえがき」とプロフィールも作って転送。再校なのだが、まだバタバタしている。坂崎明神、たのんます。