時事通信に送った書評原稿、10行足りないとメールが。なんで、こんな簡単な行数計算を間違うのか。我ながら……。ところが、削除し、書き足し、整えて送った原稿を、また手直しするのは、一度はずした梯子を、またかけて高いところのものを手に取るような気分になり、モタモタしてしまう。怠惰なもの書きで、この先、だいじょうぶだろうか。
日月と終日、家にいて、「サンデー」書評用の本をガシガシ読む。どんどん読める。音楽も聴かない。こういう時は、雨が降ってくれた方がむしろありがたい。胸を去らぬ気がかりなこと幾つか。憂えていても日は過ぎる。
谷川俊太郎・尾崎真理子『詩人なんて呼ばれて』読了。谷川の二度目の妻・大久保知子の実家が下町の古本屋だった、というのは、かつてここでも一度書いたかも知れないが、また気になって、どこだろうと思う。『日本史の内幕』磯田道史が、さかんに古書店、古道具屋などに出入りし、古文書を発掘、購入しているのに感心する。あれだけマスコミに顔を出していたら、批判もあるかも知れないが、歴史好きとしてのバックボーンがしっかりしているからダイジョウブ。磯田いわく「日本の出版文化の充実ぶりは、世界を見渡しても類例がない」。
野上弥生子を集中して読みたいが、なかなか。