大岡信さんが亡くなった。つい数日前、「AERA」の連載第3回(4回で終了)で大岡信折々のうた』を取り上げ、原稿を書いたところだったので驚いた。来週月曜発売分に掲載されると思います。ぼくは大岡さんの評論やエッセイも読んだが、詩も好きである。去年つかってたスケジュール帳の裏表紙には、大岡さんの詩の一部をコピーして貼付けていた。「地名論」の、こんなくだり。
「燃えあがるカーテンの上で/煙が風に/形をあたえるように/名前は土地に/波動をあたえる/土地の名前はたぶん/光でできている」
昨夜は有楽町「MUJI BOOKS」のお二人と、国立で会食しながら打ち合わせ。5月末か6月あたまぐらいに、同店で運営しているトークショーに登壇する予定。お二人のうちK氏は、退屈男くんと同郷で大学も同じ、某古書店の店員だったという。それで、娘さんが誕生日だという、もうお一方を開放し、K氏と「ノー・トランクス」というジャズバーへ移動し、古本屋ばなし。5月は、3日「徳正寺」のイベントに引き続き、後半どこかで枚方「TーSITE」のお招きで、トーク&サイン会が開かれる予定。5月は西荻ブックマークでシークレットのイベントもあり、にわかにあわただしくなってきた。古ツアさんの頑張りで、一緒に作っている『中央線古本屋地図(仮題)』盛林堂書房は、4月中、連休前に出来上がるかもしれない。こちらも楽しみ。120ページ超えに、各沿線古本屋地図、古書店主対談、古本屋ものがたり、アンケート、談話、エッセイ、中央線古本屋写真などてんこ盛りである。
もう少し、ぼく個人の溜った書く仕事をがんばらないと、数年先はない。
丸谷才一『別れの挨拶』集英社文庫シモーヌ・ヴェイユ重力と恩寵岩波文庫をカバンに入れて、読む。後者はなかなか手強い。
追伸 そうそう、加川良の死亡記事も大岡信と一緒に(はるかに小さな扱いだが)出ていた。69歳だったという。次回の「中川フォーク」で、五郎さんに、ちょっと加川良の話をしてもらうつもり。