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東京から京都まで原付で帰るという変な夢を見る。バイクの点火器が剥き出しのチャチな理科の実験みたいな装置で、何度やってもうまく行かず、途中で立ち往生する。そこへうまくバイクにくわしい友人が通りかかり、明日直してやるから今夜はうちへ泊まれという。ところが、彼がいる下宿というのが、昔の大きな女郎屋のような巨大な古い木造家屋。室内はまっくら。部屋は空いてないから、廊下で眠ることになる。布団もなく、今夜は寒いだろうと思う。
昨日は、午後「サンデー」で本えらび、夕方両国へ。中央公論新社から出て好調(「東京堂」文庫売り上げ2位、1位は『ビブリア古書堂」)の『古本道入門』の新書の時の編集者Tくん、文庫担当Fくんのお招きで、ちゃんこ「照国」で打ち上げと、還暦を祝う会。ぼくのたっての所望で、カバーの版画を制作してくださった森英二郎さんが参加されて楽しい一夜に。森さんは、大阪出身(豊中)だが、ぼくのような典型的大阪人しゃべくり、ではなく、静かな方だった。でも、ときどきぽつりと話されることが、やっぱりおもしろい。森さんからは、カバーのために何種か刷ったうちの版画原画を一枚、サイン入りでいただく。めちゃくちゃうれしいのなり。いい額を買って収めたい。Fくん(幼少時に自分の四股名も持っていたほどの相撲好き)から中公新書に神風がいま吹いている、と聞かされ、なんのことかと思えば『応仁の乱』がバカ売れし、いま28万部だという。『応仁の乱』のタイトルのどこに、そんなに関心が集まるのか、謎である。歴史好きが潜在的にも顕在的にも、相当数いることがわかる。すでに続篇『○○の乱』を準備中とか。「○○」に何が入るか、お楽しみ。フォーライフでは「泉谷の乱」があった。