昨日、午後雨上がり、少し暖かくなってきた。腹ごなしに自転車にまたがり、東村山「なごやか文庫」新春セールへ。文庫10円、単行本30円。かなり棚ががたついている。ここと、古本即売会、古本市でよく顔を合わす青年がいて、話しかけてきたが、初日はすごい人、だったようだ。400冊ぐらい売れた、と言っていた。まあ、こっちは掘出し物をしようとか思っているわけではない。ストッカーも点検し、文庫を17冊買う。これで170円。角川文庫『ある愛の詩』、セールの帯つきが、いい買い物。
帰りは、別の道から。西武園ゴルフ場北にある「荒幡神社」に富士塚があるとテレビで見て、寄って行こうと思ったが、ちょっと道に自信がない。おとなしくいつものコースを。ただ、途中、金山神社で南へ折れ、ずっと南へ下る新ルートを発見し、こちらを走る。多摩湖自転車道から西武線、空掘川を超えるのが、やや難関で、前も迷ったのだ。河川敷へ下り、整備された道を走り、青梅街道へ出る。少し賢くなった。
TBSチャンネルで、2012年放送の「テレビがくれた夢」の再放送、石井ふく子編をメモを取りながら見る。「ありがとう」制作の貴重な証言を得る。鴨下信一さんの名前が出てきた。インタビュアーのTBS女性アナはベテランだが、石井が「ほん(脚本)」と言ったのを、「本(原作、あるいは小説)」と取り、「本と脚本では違いますものね」ととんちんかんなことを言っていた。とがめているのではない。ぼくもしょっちゅう勘違いをする。ああ、この年齢の人でも通じないんだ、と思っただけだ。あと、「作家」には「作家さん」、「脚本家」はそのまま「脚本家」と言い「脚本家さん」とは言わないのもちょっと気になった。ぼくは今流通している「作家さん」という言い方は気持ち悪くて、使ったことがない。そういえば「小説家さん」とは言わないようだ。「エッセイストさん」も言わないか。この違いは何だろう。「さん」を付けない方が、職業としての誇りを認めた敬称になるケースがある気がする。「棋士」なんて、そうでしょう。「力士」もそうか。
小林信彦週刊文春」連載コラムをまとめた単行本を文庫化したシリーズ(「本音を申せば」)を、付箋を貼りながら読み直している。たとえばこれを、一度バラして、芸能、映画、笑芸に関するものだけ再編集して人名、作品名優先で、一冊に出来ないものかと。あれば便利なのだが。