昨日、自宅まで溜った新刊を取りに、音羽館広瀬くんに来てもらう。荷を積み込んで、帰る音羽館号に乗って西荻へ。車中、いろいろ広瀬くんと話す。古本業界の話に、どうしてもなる。
西荻音羽館、盛林堂に「中川フォーク」のチラシを置いてもらい、三鷹でも「水中書店」に。帰りは電車とバスになる。車中、吉田健一訳『ブライヅヘッドふたたび』を読む。カバーに使われたスチール写真は、同作を連続ドラマ化した際のもの。ジェレミー・アイアンズ主演。留守録してあった第一回を、見てよかったのだ。http://video.unext.jp/title/SID0012201
原作に「空気が夏の色々な匂いで重くなっている時に来たのだった」という文章があるが、青春の時間の実感をみごとに自然描写で捉えている。小野寺健訳もチェックしてみたい。
パパと呼ばないで」第一回をCSで初めて観る。断片的には見ているのだが。右京(石立鉄男)が最初住んでいたのは、堀切。木造駅舎が映る。80年代、長い髪をふりみだし、このあたり、金八先生が走り回る。右京は釣り船屋「大槻」の二階に下宿。勤め先の石油会社は大手町近く、皇居を目の前にしたビルで、最寄り駅は「二重橋前」。そして、チー坊と住むことになる、佃、月島がふんだんに映る。有吉ひとみがアルバイトするおでん屋「若松」では、拓郎の「旅の宿」がかかっている。右京の友人が江守徹(若い!)。彼の家で麻雀をするシーンがあるが、本棚に橋本忍『悪の紋章』、三島由紀夫がある。江守の私物を並べたのではあるまいか。社からネコを抱いたチー坊を連れて、地下鉄には乗れず、タクシーで佃へ。走る都電が映る。新佃島交差点で下車。初乗りは170円だった。
喜怒哀楽をマンガチックに強調した石立の演技が、いまや懐かしい。石立鉄男のことはずっと気になっているのだ。