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林哲夫大兄が、『これが私の東京』について、愛情あふれる紹介をしてくだっている。林さんとは「ブラケット」「ARE」「SUMUS」と同人誌を作ってきた仲間で、画家の知り合いのない私にとって、いつもどこか憧れの人であった。すっくと立つ一本の樹のような、と言えばいいか。林さんの文章を読んで、こみあげるものがあり、ちょっと泣いてしまった。わかっていてくださるのだなあ、と。新しい画家の友人となった牧野伊三夫さんとのコラボ、という意味でも、これは大事な本になった。雑誌「EN-TAXI」掲載時には、じつは、あんまりうまく出なかった牧野さんの挿画も、単行本化のときには、細かいニュアンスまで生きた印刷になっている。203ページの夜の鉄橋を走る中央線はその一例。雑誌掲載時は、ほとんど真黒であった。表紙に新たに牧野さんが版画制作してくれた絵には、お化け煙突が描かれている。その「お化け煙突」について、著名なライターNさんより、問い合わせがあるという、シンクロもあった。
昨夜はコクテイル。雨と強風で、心配したが、午後、雨は止んで蒼空が見えた。ひさしぶりに「ささま」へ寄って、店頭で2冊(シェイクスピアベニスの商人」)、店内で、このところ再注目している吉村公三郎の著作を買う。電車のなかで、ちょっと読んだが、「暖流」映画化で、監督に就けたのは高峰三枝子の推挙があったからだと知る。時代はすでに戦争に突入。吉村はよく高峰とお茶を飲んだり、食事をした。そのお金はすべて高峰が払ったという。
コクテイル」には、おなじみの顔、顔、顔に加えて、おそらく初対面の方々もちらほら。ありがたい。小上がりにパソコンとプロジェクターを設置し、スクリーンに、次々と古本屋写真を投影して、一発芸みたいに喋っていくパフォーマンス。古ツアさんと、これをもういったい何度やったろう。いくらでもできる感じだ。これをセットにして、日本国中を回りたい。