jpic「読書アドバイザー講座」修了式に初めて出席。ひさしぶりに永江朗角田光代両氏に会う。永江さんはいわば校長。角田さんも3、4回修了式で講演をしている。ぼくも長らく、この講座で講師を務めたが、修了式まで足が及ばなかった。ずっとお世話になっているので一度くらいと思い、顔を出す感じで行ったら、ほかの出席者はすべて正装。そういう場所だったのか。パチンコ屋へでも行くような服装で出かけた、非常識な自分を恥じる。しかし、講師紹介のとき、ぼくが立って挨拶すると生徒側(100名近くいる)からワッと歓声があがり、笑いが起こった。これは、ぼくの講座が古本をネタにさんざん笑わせたからだと思う。思いがけない反応であった。このあとの懇親会でもたくさんの生徒さんに話しかけられ、囲まれ写真を撮った。永江さんともあれこれ話す。講座でいくつも授業を受け持ち、100名のレポートにすべて講評をつけたという。ぼくが最初に永江さんを取材した時、お土産に中公文庫で品切れだった青山二郎『眼の引越』を100円で買ったからと持参したそうだ。「洒落たお土産だと思って、今でも覚えていますよ」と。ぼくは忘れていた。そういうこと、よくするからなあ。
式へ行く前、ゲラを入れたカバンを持って、飯田橋をウロウロしていると装幀家間村俊一さんにバッタリ。白い洒落たメガネをかけている。「お茶でも」と誘うと、「わし、今飲んできたばっかりやけど、まあ行こか」と再びカフェへ。なんでも、昼から文化放送「くにまるジャパン」に出演してきたばかりだという。紹介するはずの本を、喋り過ぎて押して、紹介できなかった。「版元に、ラジオで紹介すると、言ってしまったのよ。まずかったなあ」と反省している。間村さんに「浅川マキ」の話をすると、ライブを何度か聞きに行った、と。やっぱりそうか。この年代の人には突き刺さっている歌手だ。
「水中書店」で買った谷口ジロー『天の鷹』を読んで以来、にわかに「ネイティブ・アメリカン」について関心が高まり、あれこれ動く。そういえば、北山耕平さんが書いてたなあ、と検索し、一冊、アマゾンで注文する。新書でもけっこうこの分野の関連書が出ている。こちらは慌てず探して行こう。