変な時間に寝て、夜中3時過ぎに眼ざめ、そのまま今にいたる。よくないなあ、こういう睡眠は。
昨夜は武蔵小金井「大黒屋」で、光文社知恵の森文庫編集者のNさんと、来春発売予定の文庫について飲み食いしながらの打ち合わせ。来年そうそうにゲラが出る由。「大黒屋」はあいからず繁昌し、活気がみなぎる。中国人だろうか、少したどたどしい日本語の若い女性店員の初々しい応対と、清らかな眼差しに、こちらの注文の仕方もついていねいに。カウンターの一番隅の席で、ただ黙って、杯を傾けているご老人。姿がびしりと決まり、年季を感じさせる。なかなかあんなふうにはなれない。当方は一人飲みしていても、どこかふわふわしてしまうのだ。
スケジュール帳のつけ漏れで、ダブルブッキング一件発生。先に決っていた方を生かし、後の方を平謝りで別の日に。両方とも楽しみだ。今年は最後まで「お楽しみ」が途切れない。
一昨夜の原書房、昨夜の光文社、そして今夜会う筑摩書房の各編集者はすべて中央線沿線在住なり。うまく行けば、これで来年、少なくとも3冊は出せそう。うまく行けば、だが。出してもらえるうちが「華」である。しかし、中央線だけで出版、雑誌が作れるのではないだろうか。
「オトパラ!」の準備。「クリスマス」関連について、あれこれ調べる。「ホワイトクリスマス」一曲で、作詞作曲のアーヴィング・バーリンはいくら印税を稼いだか。これがわからない。推定だが、毎年数億円の収入があったと思われる。バーリンは101歳まで生きたという。美川憲一が「ホワイトクリスマス」を歌っているという情報も得た。ちょっと聴いてみたい気がする。CDは廃盤なり。
武井博『泣くのはいやだ、笑っちゃおう』(アルテス)は、「ひょっこりひょうたん島」に企画から関わった元NHKプロデューサーの回想録。さすがにおもしろい。主題歌を歌った前川陽子は、当時中一だったという。博士の中山千夏は中三。主題歌の最初「波をチャプチャプ」と聞こえるし、みんなそう歌っているが、原詩は「じゃぶじゃぶ」だという。武井は一時期、井上ひさしと同じアパートで隣りの部屋に暮らしていた。