コクテイルの一夜

昨日は朝から、B4にコピーした「コクテイル トリオ・ザ・ポエムズ」ライブのチラシ4枚に、100均で買った絵具、筆で彩色する。これが60前の男のすることか、と思いつつ、せっせとチューブから絵具をしぼりだし、水で説き、枠内に塗っていく。最初は慣れず、不細工な塗り方になるが、おもしろいもので、やるうち、絵具は薄めに溶いて、筆の腹をうまく使えば、素早く均等に塗れるものだとわかる。なにごとにもコツ、というのはあるものだ。
この4枚とチラシ、それに「古ツア&オカタケ 古本屋写真ショー」用の古本屋写真を持って夕方外出。盛林堂、音羽館コクテイルと巡る。盛林堂には折よく古ツアさんがいて、「コンコ堂」へ行くというので、「コンコ堂」用の彩色ポスターとチラシを託す。小野さんに古本屋写真を手渡す。これからパソコンに取り込み、プロジェクターで投影できるように作業が始まる。
高円寺へ移動。今夜、大市のため上京している河島舒文堂・河島、揚羽堂・志賀、盛林堂・小野、音羽館の番頭・佐藤、それに古ツア、ぼくという面々で飲む。当然ながら、延々、古本および古本屋の話。志賀くんが、おそらくこれまで何度も話してネタ化している、古本屋になるまでの顛末は落語のように練られて、ばつぐんにおもしろい。古本屋寄席、というのを開いて、それぞれの前職、古本屋になるまで、なってからの苦労話を語ってほしいな。
早稲田を出た、アメリカンニューシネマに出てきそうな風貌の佐藤くんは、今年いっぱいで音羽館をやめ、熊本か福岡で古本屋を始めるというので、熊本で100年以上続く、漱石も通った老舗「舒文堂」河島くんのアドバイスを得ていた。熊本の目抜き通りの路面店は、東京に負けず家賃が高いとのこと。かの地で、音羽館魂を開花させてほしい。河島くん、上野のカプセルホテルに宿泊とか。前は、航空機とパックでエドモンドホテルなどを余裕で宿にしていたらしいが、先輩古書店が「オレはいつも上野のカプセルだよ」と言われ、反省し、カプセルにしたという。「まあ、寝るだけなんで」と、それはその通りだ。
揚羽堂がさっそくブログに写真等をアップしてくれている。ちなみに最後の集合写真は、通りがかりの若者が「あ、オレ、撮りますよ」と撮ってくれた。さわやかな青年。ありがとう。「胴上げするよ」と言ったら、「あ、遠慮しておきます」と言われた。頭もいいんだ。
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