あれやこれや仕事を片付けて、駅から自転車。ちょうど夕暮れ、赤い陽が落ちていく。風がひんやり涼しい。これがどこか田舎の村で、自転車で海辺を走り、帰ると古い民家の宿があり、「まあ、お風呂でも入りんさい」と声をかけられ、蝉時雨を聞きながら湯に浸かり、あがって浴衣に着替えると、お膳ができていて、扇風機が回っている、というような光景を妄想する。夏が恋しい、と思ったのは初めてかもしれない。
BS2「カヴァーズ」でのリリー・フランキーによるゲストをたらしこむような際立った発言と、進行は目をみはるものだ。また、福山雅治のような知己には、「もてない系の発言だよ」などと、日本一モテる男に、逆に斬り込むという技も見せる。結果、福山の好感度は上がるのだ。大したものだ。控えつつ、やり邦題。これは新手の進行であり、隣りに座っているだけの、使えない女性タレントが、それでいいのだという気になってくる。リリーにまかせれば安心、という空気が出来上がっている。これは『東京タワー』を書いた、というようなことより、だんぜん光っている。

https://youtu.be/kQlqplGLoKY