21日、「サンデー」書評10本、何とか書きあげ、本選びで「サンデー」へ。河出の日本文学全集、一巻本で『吉田健一』が出た。単独で「吉田健一」とあると、なんだか風格を感じる。帯の絵は、われらが林哲夫画伯による。
終わって、よく知る日経のN氏から、取材を受ける。野呂邦暢再評価について。N氏、諫早で「菖蒲忌」に参列するという。うらやましい。
帰り、「ささま」へ。均一で2冊。福原麟太郎『かの年月』は終戦日記。函入り。本体をくるんだビニカバが邪魔だが、ほかはいい本。
22日は今日か。朝、早起きしたので、加治丘陵をハイキング。これは舗装され、随所に表示板あり、適当にアップダウンのある、いいコースだった。すれちがう人といちいち挨拶。汗もかく。中学の遠足だろうか、大量の中学生に展望台で出くわす。みんな、挨拶をしてくる。挨拶を返すとき、体操着の胸に刺繍にある名前を呼んだら、驚いていた。「鈴木くん、こんにちは」「田中さん、こんにちは」という具合に。みんな、当り前になって、胸に自分の姓が記していること、忘れているのだ。それで、突然、知らない、怪しいおじさんから名前を呼ばれて驚いている。悪いおじさんで、ごめんなさい。
「book5」17号は「古本即売会へようこそ!」特集。さすがによくできている。夕方、さっそくビールを飲みながらガンガン読む。おもしれえなあ。即売会で各店が裏見返しに張る「価格札」の考察など、一般の人には何がなんだかわからないだろうが、古本者にとってはピンポイントの、そこがかゆいの、という患部をくすぐるネタ。「福岡の古本市」対談も、納得いくこと多く、教えられた。「古書赤いドリル」企画の月の輪VS風船舎の「目録対談」も濃い内容。ちかごろ、これだけ隅々まで読める雑誌も珍しい。
火野正平「こころ旅」、東松山とやきとり屋ネタで、ついこないだ、鳩山町「一箱」の帰りに東松山在住の畏友Iくんと、東松山駅前近くの「やきとり屋」で飲んだばかりなので、食い入るように見る。本当に、やきとり屋だらけ、なのだ。しかも肉は「豚」。