初夏を思わせるポカポカした4月の終わり。どこかへ行きたくなって、思い立って、自転車こいで国分寺へ。OK駐輪場に自転車をとめ、ぶらぶら歩く。駅前は開発中で、広大な更地となっている。見知った風景がむしりとられて、えらいことになっていな、と。ビルに入った大衆食堂「だるま」でさば焼き定食、680円。野菜がごろごろ入ったみそ汁がうまい。さばも半身がごろりと焼かれて、なかなかのもの。
開店準備の「ら・ぶかにすと」、そして久々に「雲波」へ。ご主人・佐藤さんに挨拶し、音楽の棚にはりつく。日本のポップス、ロック、フォークの本がこれほど揃っている店はちょっとない。未見だった加藤和彦の本『エゴ』を買う。1600円をちょいとおまけしてもらって1500円に。雲波のことも掲載された、出たばかりの「エコノミスト」の古本屋特集の話をする。北條くんがずいぶんがんばって取材している。ぼくは座談会司会のみ。しかし、この特集のために、ずいぶん知恵は出した。だから特集の書き手は、ほか、古ツアさん、魚雷くん、樽見さんなど身内ばかり。
雲波で、佐藤さんにコーヒーを煎れてもらって、雑談。クラシックギターを教室へ通って習っているとか。今年9月で開店一周年なので、店内で何かやりたい、とのこと。見ると、本棚にキャスターがついていて、移動可能なのだ。
帰り、「OK」でカティ・サークひと瓶に、ソーダ水を買う。
「エゴ」で、加藤和彦がじつは東京生まれと知る。なんとなく京都のイメージがあるが、日本橋育ちの「江戸っ子」で、志ん生が好きというではないか。
「増田書店」で、講談社文庫の関川夏央『子規、最後の八年』、新潮文庫丸谷才一『持ち重りのする薔薇の花』を買い、読み始める。増田には、いつも文庫解説目録が豊富に置いてあって、新潮文庫ちくま文庫講談社文芸文庫をもらうが、新潮文庫は100周年記念のカラー口絵つきの豪華版。これはもらっておいたほうがいい。