okatake2014-12-08

昨日、西荻へ行く前、最終日の西部「A&B」展へ寄る。初日に見た、「溝口監督上京」を知らせる電報2種(1080円)が気になって、一度見送ったが、やっぱり買おうと出かけたのだ。しかし、初日とは、床に置かれた段ボールの位置も違うし、探したが見つからなかった。売れた、ということもある。宛名が、のち作家となる星川清司だったのも、買おうと思ったポイントで、星川は溝口と組んで仕事をしていないはずだが。星川は1956年大映東京撮影所に入社。その年、溝口は亡くなっている。しかし、それ以前、星川は脚本を書いては、あちこちに売り込んでいたそうで、そのへんで何か接触があったのかもしれない。
西荻でぴっぽさん、北條くんと飲みながら(といっても飲むのはぼくだけだが)打ち合わせして、最後にコーヒーを飲もうということになり、伏見通りの路地を入った遅くまで空いてる喫茶店へ入る。前も、飲み会の流れで見つけて入って、遅くまでやっているという記憶があったのだ。ここは暖房がガンガン効いてて、ほかに客もなく、コーヒーもサイホンでていねいに入れてくれる。西荻の締めはここだ、と思う。
音羽館で、広瀬くんから「こんなのどうですか」と、1938年アルス写真家日記を渡される。がっしりした函入りのグッドデザイン。なかの記述はゼンタイの5分の1ぐらい。写真家ではなく、奥さんが書いている。「800円でいいです」と言うので買わせてもらう。これからじっくり読もう。オブジェとしても窓辺に飾りたくなる。昭和13年のこの日記、定価が1円50銭。だいたい物価上昇率を2800倍と見当をつけて、いまなら4000円相当の定価と思われる。いや、造りからみて、それぐらいしてもおかしくない。