『親子の時間』裏

okatake2014-07-24

昨日はいろんなことがありすぎて、ぼーっとしてたけど、本日よりレギュラーのギアにチェンジ。朝から武満を聞きながら奮闘中であります。
昨日、庄野夫人の千尋子さんや、長女・夏子さん、長男・龍也さんから、庄野家のいろんな話を聞いて、ちゃんとメモしておけばよかったといま後悔している。『親子の時間』(写真は裏表紙)にどうしても入れたかった柿生の河上徹太郎との交流「山の上に憩いあり」について。河上夫人は大鳥圭介男爵の孫で、さすがに上流の気品があり、お姫様のような喋り方をしていたという。「〜なさいませ」「よございましたわ」というような。河上家にはお手伝いさんがいたが、その女性への指示も、まことに自然で、身についた感じであった。河上徹太郎は、イギリスの紳士のように、本当にいいものを大事に、長く身につけていて、それがとてもよく似合っていた。小学生の時買ったこうもり傘を愛用し、龍也さんによれば、長靴には穴が開いていたのをビニール袋をはかせて履いていた。それがちっとも貧乏くさくなく、イギリスの紳士とはきっとこういうものだろう、という風情であった由。
庄野さん、本当においしそうにモノを食べる人で、夏子さんがそれを再現。カレーライスなど、みんなが食べ終わったあと、一人で食されて、それが、口元の近くまでスプーンを運んで、そこから空中を吸い込まれるように、ぱくっ、ぱくっと口に運ぶ。それを見ていたら、もう自分たちは食べ終わったのに、また食べたくなると。
帰りに、庄野家特製の、例の「かきまぜ」をお土産にもらう。家に帰ってすぐ食べたが、あまり甘くなって、程よい味付けで非常においしかった。「秋風と二人の男」で、庄野さんが持参して、小沼丹と食べる、あの「かきまぜ」である。庄野ファンなら垂涎の食べ物を食べた。もう思い残すことはない。
島田くんなら、きっともっと詳細に覚えているだろう。一度、記憶のつけあわせをして、残しておこう。
古本バンド結成も、盛り上がり中。いそがしい夏だ。