昼、「ギンレイ」で「クロワッサンで朝食を」。満席の盛況だった。おお、ジャンヌ・モロー。意地悪で心を閉ざした孤独な老婦人。彼女を世話するエストニアからやってきたアンヌ。じつは同郷。この中年女アンヌが、パリの水に洗われ、だんだん美しくなっていく。夜、散歩にでかけるシーンが何度か。たしかに、パリに住んで、昼間に用事が多ければ、夜の散歩にでかけたくなるだろう。
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「サンデー」で本選び。ちょっと目移りした。これはいいことなり。移動の車中では『第十 折々のうた』。「分裂した私が、空からおりてきて、いきなりコンクリートの上で自分にだきつく」は、現代の前衛短歌みたいだが、作者は明治生まれの前田夕暮。「さういふこともあらう、さうであらう、何しろ自分は自分で忙しい」が若山牧水。なんという破調。
帰り「ささま」へちょいと寄る。欲しかった『カッパ・ブックスの時代』を買う。この『カッパ』を読みながら「ド」でザ・ピースを一本だけ吸う。この一本を吸う時間が大事。時間を吸っているところもある。
帰宅して買ったばかりの「where?」ロン・カーターのこれが初のリーダーアルバムを聴く。1961年のレコーディング。ピアノはマル・ウォルドロン