okatake2013-04-12

昨晩は「音羽館」経由「コクテイル」。「音羽館」では、安西水丸『バードの妹』を勘が働いて開けたら、「灯台」という短編が入っていて買った。「赤旗」記者のHさんと痛飲。ぴっぽさんの話がやたら出てきた。そう、「赤旗」で、ぴっぽさんの近代詩伝道の連載が始まったのだ。なんだ、狩野くんも書いてるんだって。しかも林哲夫さんが絵を描いてるの。そしたら、Hさんが、そうとは知らず生田誠さんを取材し、話をしていたら、ぼくや林さんの名前が出てきてびっくりしたという。Hさん、だいぶ、こちら側に染まってきたなあ。あぶない、あぶない。
ちょうど店に来ていた、「ブルータス」編集者と名刺交換。「善行堂」も取材した人だ。「ブルータス」が古本屋特集をするのだ。Fさんとは、国立まで戻ってきて、「韻」で仕上げ。国立の白シャツ王子Eくんがすごいのは、年に一回ぐらいしか行かない僕の名前をちゃんと覚えていることだ。ラフロイグをロックで二杯飲む。なんとも言えませんね、このシングルモルトの旨さときたら。
昼前、あわてて家を出る。「ギンレイ」で一本。クリント・イーストウッド主演「人生の特等席」を見る。イーストウッドが監督なら、ぜったい撮らないような、ややゆるめの親子物語。「ブ」に立寄り、文庫二冊。花岡恵理『アンのゆりかご 村岡花子の生涯』新潮は、元本のときは、気づかなかった。こういう本が出ていたのか。
「サンデー」で本選び。村上春樹新作を確保。どうやら、ありつけた。「パレ・アリス」で光文社新書のMくんと打ち合わせ。ほんと、ぼくは「パレ・アリス」が好きだなあ。手入れを怠っていた『蔵書の苦しみ』、なんとかチェックして初校を手渡す。秋あたりに出そうです。ほっとした。
西荻へ移動。「上京する文學」フェアの始まった「モンガ堂」へ立寄り、またサインと似顔絵を入れる。しかし、どうにも手が動かず、なかなか巧く線が引けない。リコシェ柳ケ瀬さんも駆けつけてくれて、あれこれ話す。いつもほがらかで元気な柳ケ瀬さんの熱が伝導する。いい場所に、ぼくがこれまで出した著作、ぼくが出品した古本が置かれている。滞在しているあいだにも、三人ぐらいお客さんが見えた。
車中では「生活考察」4を読む。林哲夫さんが、義父について書いた文章がとてもいい。将棋の師弟だった由。ぜんぜん知らない話だ。しかし、松田育子も朝吹真理子も書いてるし、円城塔も。「生活考察」けっこう豪華じゃないですか。
あ、そうそう。松田奈緒子重版出来!小学館が、めちゃくちゃおもしろかったです。大手出版社漫画雑誌編集部に配属された新人編集者の活躍を描く。なんとなく、「モーンニング」誌の、『草子ブックガイド』担当のFちゃんを思い出す。そのFちゃんから、「草子ブックガイド」の新作が掲載された「モーニング」が送られてきた。おお、ダメな父親の青春記じゃないか。それと百けん。