ワセダにいるときゃ、「志乃ぶ」と呼ばれたの

okatake2013-03-07

さて昨日。「サンデー毎日」10本書評を、ぐいぐいと書いて送稿。今回、ちょっと自分の好みが強すぎたチョイスで、升本喜年『小津も絹代も寅さんも』、島崎今日子『安井かずみのいた時代』、石川光子・石井徹也『新宿末廣亭うら喫茶『楽屋』』と芸能ものが三本も。あと増谷和子『カコちゃんが語る植田正治』と、吉田篤弘『なにごともなく、晴天。』が単行本の5本。このうち、どれを「いちおし」にするか、ずいぶん迷ったが、バランスを考えて『なにごともなく、晴天。』にする。文庫・新書では、中島美代子『らも』をひさしぶりに再読し、感銘を新たに。そうか、この本の構成が島崎今日子か。語りに取材した情報をおりまぜて、中島美代子が書いたと思わせる文章になっている。
いま気づいた。原田知世の秀逸なカヴァーアルバムのタイトルが「カコ」。ジャケットに使われたのが写真の植田正治。そうか、だから「カコ」だったのか。
イムリミットがあるので、集中して仕事を終え、外出。夜、早稲田のブックバー「キャッツ・クレイドル」で、井上『名物「本屋さん」をゆく』理津子さんと「日刊ゲンダイ」の対談。編集長のAさんも同席し、終えて早稲田の裏路地にある「ちくま」Aさん行きつけの飲み屋「志乃ぶ」で打ち上げ。Aさんに「狐」の話、井上さんに大阪時代の話を聞く。ひとに歴史あり、だな。「志乃ぶ」は早稲田御用達の店。おでんを食べればわかるが、だしが関西風でうまい。
帰りの電車で、早稲田「ブ」でまたどうしても読みたくなって買った、ちばてつや『123と45ロク』(全3巻)を読みながら、おいおい泣く。電車で読むものじゃない。現在、双葉文庫で入手可能。
早稲田もいちおう駆け足で均一のみ流してみたが、虹書店の隣りぐらいに「畸人堂」が移転していた。手前に100円〜300円の棚と文庫、奥は倉庫みたいになっている。あとで立石書店へ行ったら、岡島先生がいたので、事情を聞いてみる。そうか、そうですか。
原田知世「カコ」で検索していたら、こんな曲が。いいねえ。