昨夜はコクテイルでのトリオライブ。すごく寒い夜になった。集客が危ぶまれる、なんて愚痴をここで書いたら、コウノが駆けつけてくれた。無理して来てくれたみたいで、ありがたいなあ。
緊急のSOSで来てくれた知人も何人か。ブックス広島の財津くんとは久し振り。御互い、情報交換しながら、あれこれ話す。そうか、財津くんも、もう50か。広島で構える事務所の一角を使って古本屋をやりたい、と言っていた。亡き田村治芳さんが「古本屋は最後の仕事」と言っていたのを憶い出す。財津くんとは、もっと頻繁に会うようにしようと合意。
結局、18名くらいのお客さんが来てくださり、いちおう満席。ほっとする。今年の回顧。三人が選んだ詩を小冊子にして配布し、朗読と解説。ピッポさんの歌と続く構成は去年と同じ。12月19日という日まで同じ、とは知らなかった。ぼくも今回はちょっと歌ったのですが、ちょっとにしておけばよかった。
それにしても、ピッポさんが、今回もぼくが谷川俊太郎の詩に曲をつけた「息」をとても上手に歌ってくれたのがうれしかった。いい曲だなあ、とピッポさんの歌唱を聞きながら思ったぐらいだから。
ただ伴奏のギターをぼくが担当したのですが、ライブ前に一度、ピッポさんと合わせただけなので、何度かしくじった。伴奏は歌の邪魔をしてはいけません。これは、コード譜がEのキーで、これをぼくはカポタストをつけて2フレットで、Dで弾いたのですが、面倒がらずにちゃんとDのキーのコードを、全部書き込んでおけばよかったのにそれをしなかった。見ながら頭で、えーとEはDで、AはGなんてやっていたから間違うんだ。これも反省。
詩の朗読と解説はうまくいったんじゃないかなあ。三人それぞれ、選んだ詩に個性と好みが出ていて、聞いていてぼくもおもしろかった。朗読はさすがにピッポさんが巧いんだ。声もよくって、情感があって。でも、北條くんの訥々とした読み方も、たとえば辻征夫さんの詩なんかには合っていた。
今年の回顧で、印象に残った本を発表したのだが、ぼくはメモを作っていかずしどろもどろ。どうしたんだ、まったく。横山秀夫『64』を挙げるのを忘れた。それに上林暁ツェッペリンと飛行船』も。『冬の本』は発売またたくまにどんどん売れているとか。北條くんの『わたしのブックストア』も、東京堂の売上げ4位にランクインしたという。めでたい。
最後に、句や短歌を書く短冊を三枚用意して、ここに、今夜三人が読んだ詩から気に入った行を書いて、名前を入れたのをお客さんにプレゼントする。部屋に短冊がある、ってあまりないでしょう。だから、いいと思ったんだ。これは忘れず、来年もやろう。忘れていたら、誰か指摘してください。
来年も、日程をよく研究して、同じ三人でやれたらいいと思っています。それまでがんばろう。
今日は仕事をします。ほんとです。
ああ、今日の午後一時から、BS2でフランク・キャプラ素晴らしき哉、人生!」が放映されます。もし、観てない人で、観る時間があったら絶対観てください。ぼくは10回以上観て、DVDも持っていて、それでも今日、また観てしまうかもしれません。観たあとはいつでも、そのときだけは、「生涯のベスト1」だと思う映画です。