ぼくはこの歳になって、そんなことも知らないのか、と自分で驚くことがよくあるのだが、先日の「ビブリオ」宴で、「向い干支」ということばを初めて聞いた。自分の「干支」のものを蒐集する、というのは聞いたことがあるが、十二支を時計の文字盤みたいに並べたとき、対局にある干支を「向い干支」と呼び、じつは、これを蒐集すると運に恵まれる、というのだ。へえ、知らなかったなあ。
ぼくは「酉」なので「卯」を集めることになる。鏡花も「酉」で、向い干支の「ウサギ」の置物を蒐集していた。ちょっと心掛けてみます。
書評用の横山秀夫『64』を読み始める。600ページ強の大著だが、いやあ、おもしろい。昨晩おそく、おでんをつつきながら酒を飲み、「俺たちの朝」を見ながら、3分の1まで読む。
「俺たちの朝」で検索したいたら、オッス、チューちゃん、カーコが住んでいた下宿の外観というか、いつも出入りしていた門がいまでもあることがわかった。へえ、行ってみたい。ぼくは前も書いたが、「俺たち」シリーズでは、この「朝」がいちばん好きで、ドリカム編成による下宿シェアと、極楽寺駅に憧れていた。気の弱い、へなちょこの小倉一郎に自分を重ねあわせて見ていた。こんど、極楽寺サンポをしよう。