連日BSでやっていた伊丹十三の追悼特集。ドラマ篇で、じつに伊丹の物腰や喋り方をうまくつかんで再現していたのが「平岳大」。「たいら・がくだい」?、「ひらがく・だい」?。じつに存在感のある役者で、出自やプロフィールがわからなかったが、次の日、ガイド役で出演したとき、テロップに「平幹二郎」の息子とあって、おお。狂気をはらんだ役ができそうで、楽しみ。大河の主演も間近だろう。
伊丹は多才だが、いちばんすごいのは「絵」ではないか。ある部屋を絵で再現するのに、下書きなしで、「ここがこんなふうになっていてですねえ、そして、ここからこういうふうに」と、目の前でスケッチするように、みるみるまに、絵ができていく。しかも、下から枝が伸びるように描いて正確。これは神業でした。