なんだろう、今朝五時ごろ目がさめ、しかたなく、大谷渡『北村兼子』を駆け足で読了。兼子の文章ほか、資料部分が多い評伝だが、それはそれでありがたい。よくぞ、飛散した資料を集め、よく一冊の本を書いたものだと思う。北村兼子の本が欲しくなる。状態が悪いのを1500円、というのはものによっては無理ではない気がする。
そのあとちょっと寝込み、起きたら九時。あわてて用意して晴れの空の下、「みちくさ」へ。着いたら、もうみんな仲間は準備を始めている。踏切脇のスペースで、テントを張ってくれているのでありがたい。それでも端っこにいると、がんがんと夏のような陽が照りつけグロッキー。左手が真っ赤になっていた。
このところ、ちょっと「みちくさ」で、ぼくは本が売れなくなってきて、持ってくる本がマンネリなのか、それでもなんとか半分ぐらい売る。このブログを読んでくださっているという、母子連れのお母さんが、『女子の古本屋』を買ってくださりサインを入れる。名前を聞くと、同じ名字。へえ!うれしくなって、くまのプーさんのクッキングブック(洋書)を娘さんにプレゼントする。
若者数人のうち、一人、男性がぐーるどさんの堀江敏幸本を手に迷っていたので、大推薦したのだが、けっきょく離れた。ずいぶん、なんだか、ぞんざいな物言いをする若者だったなあ、と思っていたら、あとで戻ってきて、ぼくの前に座り、会話を交わすと「『夕暮の緑の光』おもしろかったです」と言う。なあんだ、知ってたのか。そのほか、いつも顔を覗かせてくれる方々が、古本おみくじをもらうために、本を買ってくださった。お礼を言います。
ほんとは、この晩、コクテイルへ行くつもりだったが、同店のHPを見ると、魚雷・千さんのトークは満席になっていた。しまった、予約し忘れていた。で、帰る。北方人さんなど、かくしゃくとされている先輩がいるから、弱音は吐けないが、だんだん、出店がきつくなる。夜、家族で焼肉チェーン店へ行ったら、待たせる、待たせる。テーブル席はいくつも余裕で空いてるのに、案内もしない。横を通るときも「お待たせしてすいません」もない。ほったらかし。ついにキレて、厨房へ大阪弁で怒鳴り込む。けっきょく、スーパーでお寿司や総菜を買って夕食を済ませたのだが、車内で、「しまったなあ、大阪弁が、これでまた評判悪くなる」と反省しきり。
夜、書き下ろしの原稿で、万歩書店のことを少し書いていて、アド街水道橋博士が「岡山は万歩」と言った発言をまくらに使ったのだが、検索していたら、博士のブログにたどりつき、あらら、ぼくの「気まぐれ古書店紀行」の万歩探訪記が引用されているではないか。光栄であります。