古本屋がいちばん

ビッグイシュー」書評のため、大竹昭子『図鑑少年』中公文庫を読んでメモを取り、用意していたのに,直前になって本がどこに置いたかわからなくなった。よくあることだ。早起きして、急きょ、同じ中公のブルーノ・タウト『忘れられた日本人』を取り上げる。「いかものといんちき」論、井上章一による桂離宮神話批判まで、手が及ばなかったのがザンネン。
寝床ではずっと海野弘『花に生きる 小原豊雲伝』を読む。華道の小原流家元の若き日の日記をもとに、モダン大阪を周遊する記述が楽しい。
書評用に佐藤友哉『333のテッペン』新潮社を読んだ。3年前に『灰色のダイエットコカコーラ』を書評して、それを覚えていてくれて新聞書評欄の担当者がまた依頼してくれたのだが、うーむ、これは大絶賛とはいかない、微妙な読後感で、紹介するには何かつっかい棒が必要だろう。それが今のところ見当たらない。しかし、現代において、小説という分野で何かを試みようとする意識の高さは感じ、ただ、こっち側の感性がAKB8の誰一人名前も顔も一致しないレベルであることとのギャップが埋めがたい。
昨年末より、胃の調子がよくなくて、いつもの食事の量の半分くらいでイヤになる。どうにか三分の二を食べ、あとは残す。いやな感じだ。それでも酒は飲む。コーヒーも飲む。バカだ。
斉藤哲夫「吉祥寺」を聞こう。最近のライブでは、わざとちょっと崩して歌うが、もとの方がいい。加川良もライブで崩し過ぎでどれを聞いても同じに聞こえる。なんで、ストレートに歌わないかね。昔の自分とは違う、というのか。それじゃあ、舟木一夫の「高校三年生」(ぅあーかーーいぃ ゆぅうひぃがああ)と同じだ。

昨日夜、コジマへ、アレルギーの娘のために空気清浄機(イオンの出る)を買いに行き、用のないぼくは売り場をブラブラしていたら、テレビ売り場の大画面のあちこちに、大きく豊崎由美さんの顔が! BSの番組に出演していたようだが、本人より大きい、豊崎さんの顔をいっぺんにあんなにたくさん見ると、ちょっと不思議な感じがしたです。しかし、最新の機器に取り囲まれた電気屋は疲れるわ。古本屋がいちばん、だわ。