昨日は今年最後の西荻さんぽ。音羽館にたまった書評用と受贈書の新刊書を買ってもらい、なずな屋で澄ちゃんに挨拶。どうも風邪のひきはじめか、ぞくぞくするので、その後の計画をすべてとりやめて、すぐ家に帰る。国立「みちくさ」で、スピルバーグA.I.」が200円で出ていたので買う。
帰りの電車で、澄ちゃんからもらった「Whisky Voice 40」を読む(家に帰ったら、カレンダーも同封され届いていた。川畑くん、いつもありがとう)。巻頭が魚雷君の「父の本棚」で、これがいい。人生から降りてしまったような静かな父親と、息子である自分を重ねて書いている。末尾の一文までの運びがみごとだ。魚雷くんは、ぼくのまわりで、今年いちばんいい仕事をした人かもしれない。
「ちくま」の最新号が届いていたのに忘れていた。この号から、林哲夫さんの表紙から、小沢昭一さんに代わった。ぼくは、立川談四楼さんの『長屋の富』について書かせてもらった。しかし、いま読むと、自分で添削したくなるような文章。談四楼さんにもうしわけないような気持ちだ。しかし、目次では、そのあと吉田秀和さんが6ページも「マラルメ全集」について書いている。ああ、吉田秀和と名前が並ぶ日が来ようとは。しかもそのほか、斎藤美奈子小林信彦坪内祐三岸本佐知子保坂和志鹿島茂、それに魚雷くんも、書き手の顔ぶれがなんとも豪華だ。これはPR誌から独立させて、ちゃんと「ちくま」という雑誌を500円でも値段をつけて売ったほうがいいんじゃないか。200ページぐらいにして、そのかわり、もう少しゆったり組んで。マンガなんかも載せて。まあ、そうなるとまた別の難しい問題が発生するんだろうけど。
昨日、文庫版で揃えている「ナニワ金融道」を、何気なく読み始めたら、とうとう最後まで読んでしまった。3、4回は読んでいるはずだが、それにしても、なんという面白さだろう。金のからんだ、人間の身もふたもない欲得を、描き込むだけ描き込んだ平面的な絵で、あらいざらい描き出している。ほとほと感心した。

年の終りに、こんな曲

なんと、八神「みずいろの雨」純子がカヴァーしております。日本語字幕が出て、どういう歌かがよくわかる。

ついでにすいません。これ、いい曲でしょう。20回ぐらい続けて聞きたい。