木枯に負けそうなの

木枯一号。木枯に負けそうなの、って誰の歌だっけ。伊藤「乙女のワルツ」咲子じゃないか。
午後、家内と車で西荻。行き帰り、玉川上水沿いを、本を読みながら自転車、徒歩の若者を見た。
音羽館で本を売り、なずな屋に本を納入。二、三、澄ちゃんから指導あり。反省。ちょうど、古書通信で始まる連載「昨日も今日も古本さんぽ」第一回のゲラが上がってきていて、澄ちゃんに依頼したタイトル文字とカットも入っていた。キャッチーなビジュアルで、やっぱり依頼してよかった。
盛林堂にも寄り、あいかわらず息をのむような本棚を眺めながら若旦那と会話。徳川夢声が大量入荷。町の古本屋さんでついぞ見ることのない品揃えだ。さいきん古本の話となると、まず「古本屋ツアー・イン・ジャパン」さんの話になる。「あのブログ、本になるといいんですが」と盛林堂。同感。盛林堂さんでも『昔日の客』を30冊以上売ったそうだ。ものによるが、これからは古本屋で売れる新刊書は古本屋で売ったほうがいい、という時代になってくるだろう。逆に『昔日の客』復刊に何の反応もアクションも感想も示さない古本屋に未来はないのではないか。
11月6日に広島入りなので、古本屋めぐりをからませようと、事前に調査準備して、念のため「景雲堂」さんに電話して情報を得たが、どれもこれも最近は店を開けてないか撤退したとのこと。「花いち古書センター」というチェーン店がやたらに検索でヒットして、どこか一軒、と思ったが、撤退したらしい。広島では、町中のアカデミー始め、昔からやっている店以外は、芸備線安芸矢口」の「芸備書房」さんが鉄道の専門店で、唯一おもしろそう。ただ、ちょうど行く日に紙屋町の地下街で古本市を開催中とかで、これは楽しみ。広島でとりあえず一軒、女子の古本屋さんが生まれてほしい。
文化功労者、水木さんはじめ、王貞治吉永小百合安藤忠雄各氏が決まり、年金350万が毎年贈られるというが、金に不自由ない人ばかりじゃないか。名誉だけもらって、お金は辞退してもらいたいね。年間350万ずつ補助が受けられれば、もっと文化に貢献しそうな人が山ほどいるのに。例えば、「夏葉社」とか。森安なおやだって、マンガに専念できたろう。年間350万あれば、独りぐらいは、とりあえず、たいていは食っていけますから。もちろん、ぼくも欲しい。