自分を持て余して

okatake2010-10-15

深夜2時ぐらいに、石原くん、北條くんなど「栞会」メンバーと飲みに行く夢を見る。中央線、西荻から阿佐ヶ谷くらいの距離でバスに乗る。そんな時間にバスが走っているのは変だが、夢だから仕方ない。目指すは北條くんがよく行く、ひらがな三文字の店だが、なんだか変な名前。「だいじょうぶ?」「それがいい店なんすよ」。着いたら、目の前に小高い丘。店はガケの上で、「いやいや、これは無理でしょう」と弱音を吐く。みんな、平気な顔で当たり前のように、楽しさそうに語らいながら上っていくので、仕方なく続くが、「いや、これは無理」と思いながら、これなら家で寝ておくんだった、と思ったところで目がさめた。あんなに困難な状況でもニコニコしている石原くんがすごかった。
午前に外出。神田古書会館即売会、ちょっと触って、「ぶらじる」へ。「女子の古本屋」の傾向と、古本のたのしみについて、「赤旗」家庭欄の取材を受ける。記者の年輩の女性、倉敷「蟲文庫」へも取材に行ったという。それはよく行ってくださいました、と礼を言う。なんだか、女子の古本屋に登場した女性たちは、みな生徒で、ぼくは担任という気分なのだ。
コミガレで、十返千鶴子編『十返肇 その一九六三年八月』という、函入りの非売品、闘病記+追悼集を買うため、なんとか三冊揃える。サンデー毎日を終え、「ギンレイ」で映画二本見るつもりで、カフェで1時間ちょっとつぶして、映画館へ行ったら、会員証を忘れたことに気づく。バカみたい。帰る。車中では、山田稔の新刊『マビヨン通りの店』編集工房ノア、を読む。
11月の広島での一箱古本市にも出品することになり、上々堂もそろそろ精算補充で、古本づくりに勤しむ。福音館からの原稿依頼、今日が締め切りで、星野道夫『アラスカたんけん記』について、あわてて書いて送付。
このところ、ずっと家飲みしているが、吉田健一はこんなことを書いている。
「友達でも来ない限り、酒は家で飲むものではないのであって、それは家にいてまで酒が飲みたい位、自分を持て余していれば、碌なことはないと思うからである」(現代かなづかいに直した)
ほんとだな、ぼくは「自分を持て余して」毎晩、飲んでるんだな。だから、あんな夢を見たんだ。たまには誰か、誘ってくださいよ。敬具