蒲田から、ポプラ社「百年文庫」

昨日は銀座の高級理容店「米倉」本店の店主で社長を取材。総合調髪が1万8千円という、椅子に座ることさえビビる理容店だ。早く着いて「サンマルク」で時間調整したが、銀座店は100円ぐらい高い。この珈琲100円差を高いと思う者は「米倉」の椅子には座れない。丸谷才一先生御用達。福田和也も来るみたい。まあ、そうでしょう。ぼくはQB1000円派。ただし、話を聞くと、それだけのことはあるのだ。同じ量の瓶で、500円のワインもあれば、数万円のワインもあるというのと同じだ。
午後、蒲田へ。駅周辺の古本屋をチェックし、東急池上線で「池上」へ。ちょうど一年に一度のお祭りの日で、ものすごい人出。「大黒」をチェック、目録を出したばかりの多忙をきわめる「龍生」さんには挨拶だけして、古本とつかない祭り嫌いなぼくは、池上をさっさと退散。歩いて多摩川線「武蔵新田」へ。駅前「つぼ書房」をチェックし、喫茶店で休憩。「武蔵新田」、喫茶店も多いし、落ち着いたいい感じの町だな。このあと黒湯の温泉がある銭湯へ入って、出たらまだ3時。古本をカバンに、濡れた髪を風に吹かせ歩いていると、「おれは、日本一のお気楽男ではないか」と思えてきた。このあたりのことを、「古書通信」で始まる連載の第一回で書きます。文章の量が増えるので、地図も入れたいと考えている。
家に帰ってお父さんカレーを作る。夜は韓国戦を見る。あの審判、日本のファールばかり取ってる気がしましたが。
図書新聞」、ポプラ社「百年文庫」についての原稿を書いて送付。「百年文庫」いい感じ。漢字一字をテーマに、三人の作家の短篇を収録するアンソロジーだが、まさか、正岡容島村利正上林暁梅崎春生小山清加能作次郎小沼丹などの名を、拝むことになるとは。
今年は、まれにみる復刊、再評価の年になるのではないか。