鬼子母神入口に高田書店

okatake2010-07-10

昨日は夕方、高円寺。7時に改札で岩波のSさんと待ち合わせ。それまで、都丸均一を見て川本三郎・春日昌昭『オリンピックのころの東京』(岩波フォト絵本)300円ほか、いい本が何冊も買える。いま、いちばんの均一棚かもしれない。
それでもまだ時間があって、降り出した雨のなか、せっかくコーヒー飲むなら「ナジャ」だと移動。一時間近くジャズを聴きながら本を読む。『オリンピックのころの東京』は、早世した春日昌昭が撮り続けた昭和30年代の東京の写真に、川本さんが文章を寄せたもの。「雑司ヶ谷鬼子母神入口」の写真があるが、「みちくさ市」でいつもわめぞ連が古本の棚を出している三角地帯。この写真では、そこになんと古本屋がある。「高田書店」。古本屋の店先の跡地で古本を売っているわけだ。「ナジャ」で杉本章子東京新大橋雨中図』文春文庫を再読。「ビッグイシュー」はこいつを書こうと思ったんだ。文明開化の絵師・小林清親を描いた名作ですよ。
改札でSさんを見つけると、大きな紙袋を持っていて、聞くとやっぱり都丸へ寄って、ついつい買い込んだらしい。Sさんも古本小僧で、学生時代、荻窪に住んでいて「ささま」があるから10年も離れられなかったんだという。「コクテイル」でひさびさに飲む。次々と知った顔が現れ、席を埋めていく。Sさんが持参してくれた「図書」を知り合いに配る。
コクテイルに一弦の切れたギターがあって、気がついたら立ち上がって「高円寺」を歌っていた。次にマエケンくんがオリジナル「鴨川」(だっけ)を歌う。ちょうど京都から、歌をうたっている女の子がやってきていたのだ。マエケンくんと岡山・津山でライブをした仲間だという。津山でライブ、はシブいなあ。東京シティフィルのフルート奏者・海治さんが、仲間の若いバイオリニストを連れてきていて、合奏が始まる。なんだか大変な夜になってしまった。
12時前にコクテイルを出ると、雨は上がっていた。海治さんとひさしぶりだから、と国立「韻」でいっぱいだけビールを飲んで仕上げ。「韻」は満杯。どこもかしこも酒場は満杯だ。