さよなら、ぐるり

okatake2009-10-02

朝、ひさしぶりに「世界ふれあい街歩き」。イギリスの港町コーンウォール
支度して雨のなか出ていく。早めに「サンデー毎日」終えて、飯田橋の喫茶で取材のための最終チェック。質問をまとめる。有楽町線「永田町」から連絡通路を使って銀座線「赤坂見附」へ。ええっ、こんなに離れていたのか。あんまり使わない乗り継ぎなので、勘がくるう。ちょっとあわてた。外苑前交差点近くの喫茶で、最相葉月さんインタビュー。「ライターの岡崎」としか、ポプラ社の担当編集者には名乗っていなかったのだが、顔をあわせて「ああ、岡崎さんだったんですか」と驚かれる。最相さん、『読書の腕前』『昭和三十年代の匂い』『古本道場』などを読んでくださっていたようだ。うれしいじゃないか。これでしばらく生きていけます。なごやかに(というか、ぼくが余計な話をいっぱいしてしまう)話が始まる。「サンデー毎日」に取材記事が掲載されます。これで、原稿書かないでもよかったら、ほんとうにいい商売だがな。
雨も上がったところで、ぶらぶら歩きながら外苑前から(都内でもっともう美しい風景の一つ)信濃町を経由して、新宿区大京町「アートコンプレックスセンターACT3」で9月29日から10月11日まで開かれている、久住卓也展を見にいく。おなじみの手拭いアートと、マンガの原画が展示即売されている。手拭いを一本買って、ほかの部屋も覗く。隅田あい夏さんの油絵は、女性の顔や静物などの絵の表面に繊維のような引っ掻き傷にような線を大胆に引いた得意な作風。しかし、透明感があって涼しそう。プロフィールを見たら、住所が大阪府高槻市になっていて、会場にいた隅田さんが声をかけてきたので、「高槻かあ、ぼく枚方」と大阪弁で会話する。きれいな名刺をもらって会場を後にする。くねくねと路地を抜けて新宿通へ。四谷三丁目交差点まで来て、ようやく、位置関係が頭のなかでつながった。ほう、ここに出てきたか。丸の内線で帰る。ところが、荻窪で、JRの乗り換え口が、進行方向の前か後ろかいつも迷ってしまう。前だったかなあ、と前に乗ったら後ろだった。丸の内線「荻窪」乗り換えは、後ろだぞ!
国立であいもかわらず「ブ」で文庫数冊、「みちくさ」均一に澁澤龍彦が数冊出ていて、未所持の『魔法のランプ』(立風書房)を300円で買う。今夜の寝床でこれを読もう。
西友で総菜を買い込んで、帰宅して松本清張原作、野村芳太郎監督「砂の器」DVDをビールを飲みながら見る。ライ病の親子巡礼の放浪のシーンでおいおい泣く。むかし見たときは、こんな手に乗ってたまるか、とうそぶいていたが、トシですねえ。また、親子の話に弱いのだ。持ってた孫の手をへし折ってしまった。
受贈書いろいろありがとうございます。
ポプラ社(あれ、今日はポプラ社に縁があるなあ)から、川島蓉子『社長とランチ』、文庫になった木村衣有子さん『京都のこころ AtoZ』をいただく。後者は、京都で学生生活を送り、いまは実家が京都にあるぼくに、京都の楽しさ、美しさを教えてくれた本。名著です。
「ぐるり」10月号は、おや「さよなら! ぐるり! 終刊号はこの人で決まりだ!」とある。今月号で終巻か。中央線情報誌という役割に限界を感じ、『雲遊天下』を復刊させ、全国展開する、とのこと。発展的解消ということらしい。おつかれさま、五十嵐くん。
ミーツリージョナルからは『東京通本』。ぼく、なんにもしていないのに、送ってもらって申し訳ない。辛酸なめ子さんがカバーガールとなり、アイドルっぽく写真に撮られて使われている。野方、十条、小岩、鐘ケ淵と、東京のおもしろがり方が、どこか関西テイストなのがおもしろいところ。ぼくの知らない東京がいっぱい、だ。