親不孝な聲

okatake2009-09-03

いやあ、秋ですわ。書き下ろしが終ったら、一挙に脱力。土日と小布施(長野宿)へ行くつもりなので、この二日で圧縮してやらねばならぬことあるのに、日が暮れるのを待って、ただ生きている。
東郷青児カルバドスの唇』を読んでいたら、えらくおもしろい。冒頭からして「私は音楽家にならうと思つて一日中親不孝な聲を出してゐた」というところから、はや爆笑。鶏を絞め殺したような、とか、ぬかみそが腐ったような、とか、慣用句を使わず、「親不孝な聲」というのがいい。バツグンの言語センスだ。聲をよくするためには、部屋を締め切って、コップに一杯入った水に向って聲を出し、コップから水がこぼれるようになったら一人前と教えられて、それを実践するところなど、なんとも馬鹿馬鹿しい。各ページ余白を取って、挿絵を入れ、ぜいたくな造りだ。
これから、ブックジャパンの原稿をなんとか書きます。ほんとは『カルバドスの唇』について書きたいが。『東京オリンピック1964』新潮社、について書くつもり。
みちくさ市」の準備で、一箱、作る。