あなたより貧乏な人

5日、小布施の一箱古本市へ行くことにした。長野に宿を取る。4回余っている青春18で行くつもり。6時間の行程。
今日、ようやく書き下ろしを脱稿したので。『あなたより貧乏な人』(メディアファクトリー)、イラストがQBB、カバーも決まった。10月には出ると思います。
ほぼ一か月格闘の末になんとか着地。
CS番組表を画面で見てたら、大原麗子追悼番組として、1990年日テレで放映された2時間ドラマ「小春日和」が9時から。もしかして、と思ったら、やっぱり金井美恵子原作「小春日和 インディアンサマー」のドラマ化。大原麗子金井美恵子役(ドラマでは金井ちえこ)。ほか、同居する娘がつみきみほ、その友人・ハナ子に仁科扶紀(川谷拓三の娘)など。ほか、森本レオキッチュ三宅邦子など。しかし、どう考えても、大原麗子プルースト吉田健一内田百けんを話題にするのは無理がある。まことに不自然でへんてこなドラマだったが、もう見ることもないだろうと、メモを取りながら見る。金井のマンションが都電荒川線から近くの、坂の上にあるという設定。出入りする編集部の編集長が、若い女性カメラマンに性的いやがらせをするが、まだ「セクハラ」というコトバがなかった、とわかる。つみきみほが立教大の学生で、ベンチで金井美恵子の本を読んでいて、ハナ子が近づいてくるのだが、「芳林堂で買った」とのセリフが。
つみきみほの母・吉行和子大原麗子の姉、という設定)が西伊豆で古い旅館をやっていて、この旅館は実名で「安田屋旅館」と出ている。太宰が「斜陽」を書いたと言われる老舗旅館なり。
ほか、大原が原稿を書く仕事部屋の壁に書棚があり、そこに中央公論の赤い世界文学全集が、ガラス戸の向うに見えるが、原作者の金井が見たら、どう思ったろうなとど憶測するのが楽しい。
ドラマは凡作もいいところ(前田陽一監督)。

9月19日の「みちくさ市」場所が決まりましたので、お知らせします。また、会場でお目にかかります。
14.踏切角
   刃研ぎ堂+2ブース

【出店者】
刃研ぎ堂
◎古本 ゆず書房
岡崎武志