御茶ノ水「デ」は楽しい

okatake2009-05-22

阪神、むちゃくちゃでござりまするがな。
昼前、自転車で駅まで行くが、財布を忘れたことに気づき、また家に戻る。何カ月かに一度、こういうことあるな。確かめて出ればいいんだが、出るときには頭のなかにいくつか懸案事項があって、ついふらふらと出てしまうのだ。風が強くて(ほとんど突風)、自転車で風に向かって走るのはつらい。
サンデー毎日」終え、午前中行けなかった神田古書会館へ。コミガレ、タテキン経由するが、拾えず。古書会館へ入ろうとしたら「おかざきさーーん!」と呼び止められる。見ると、ガレージで海ねこさんとその子分たちがたむろしている。すなわち、トクノウくんにマタタビくんと、あと一人は初対面(だと思う)。「なんか、校舎裏で悪いことしてる、生徒を見つけた気分やな」と言いながら近づき、「タバコ入れてへんやろな」とニヤニヤしているトクノウくんのポケットをさぐる。教師時代の気分がよみがえる。
ところが、古書会館でも一冊も買えず。こういうこと、あるのだ。会場内で生田さん、トムズの土井さんと挨拶する。
古本が買えなかった腹いせに、御茶ノ水「デ」で一時間ぐらい、ぶらぶらCD、レコード、DVDなどを見てまわる。楽しかったなあ。むちゃくちゃ量があるもの。ジャズ棚から「the amazing bud powell」「MILES DAVIS ALL Stars」を買う。後者は、マイルスが50年代にブルーノートで残した4回のセッションのうち、キャノンボール・アダレイ名義の「サムシン・エルス」を除く演奏を、別テイクを含め収録したもの。
荻窪「ささま」にちょっと寄る。均一で福永武彦『枕頭の書』、店内で山田正吾(森彰英聞き書き)『家電今昔物語』(三省堂1983)を840円で買う。『家電』は、こんなの見たことないや。著者は東芝に長らく勤めた人。家電製品の移り変わりを、写真をたくさん使って語る。「電化生活の主役は中央線インテリ族だった」なんて見出しがある。これこそ、どこか文庫にするところ、ないかね。
車内では『久生十蘭短篇選』を読み継ぐ。もう半分ぐらいきたか。いずれも秀作ぞろいで、そのレベルの高さに驚く。 コクのある文章で読み飽きない。