夜霧よ今夜もありがとう

okatake2009-03-02

函館へ6月20日に行くことが、ほぼ決定。佐藤泰志海炭市叙景」映画化が動きだし、そのお手伝いに。こんなぼくでお役に立てるなら、と本気でそういう思いだ。
歯医者へ治療に行き、そのままふらふらと、吉祥寺から西荻へ。今日は風が終日吹き荒れ、いやに寒い。藤井書店でスィングジャーナル「完全新版 モダンジャズ名盤500」というムックを500円で買ったにも、このところ、また浴びるようにジャズを聞いているからだ。藤井では日経文庫「私の履歴書」の長谷川如是閑の入ってるのを400円で買う。「ブ」で文庫2冊、西荻へ移動し、あれこれ3冊。興居島屋で澄ちゃんとおしゃべり。「函館」の1958年電話帳を300円で買ったのは、もちろん佐藤泰志がらみで函館へ行くことが決まったから。これをレジに持っていくと、「これ、いまは役に立ちませんよ。誰がこんなもの買うかと思ってました」と澄ちゃん。わしが買うがな。職業別のページに本屋と印刷屋の項目があるが、どれが古本屋かわからない。これは函館のお土産だ。ぼくではわからない、いろんなことが、地元の人ならわかるだろう。それが楽しみ。映画化推進委員会の映画化趣意書に一文を頼まれて寄せたが、佐々木譲さんも寄稿したようだ。ビビるなあ。佐々木さんには、「アミューズ」でインタビューしたことあり。『警察の血』で時の人でもある。監督はもう決まっているらしが、まだ極秘らしい。それはそうだろう。何がどうなるかわからない。
吉祥寺JTBで、「ぷらっとこだま」の東京、京都のチケットを買う。6日から8日まで関西へ用事があって帰省するが、できれば安い運賃でと考え、魚雷くん御用達の特別切符を使うことにした。ふつうに新幹線を使えば、京都まで1万3000円強かかるが、この特別きっぷなら、「こだま」利用で1万円弱で行く。ただし、便は限られていて、変更はきかない。それで、席の確保にけっこう手間取って、二転三転で、ずいぶん窓口で時間をくう。
白水社から、鹿島茂さんの新著『モンマルトル風俗事典』が送られてきた。すごい本。「19世紀、モンマルトルに花開いたカフェ、キャバレーの数々…… 伝説の歓楽街がここによみがえる!」と帯にあります。美しい装幀は細野綾子さん。この分野は、もう鹿島さんの独檀場なり。
電車のなかで、沢崎順之介訳編『オーデン詩集』思潮社を読んでいたが、巻末のクリストファー・イシャウッド「初期の詩についての覚え書き」がすばらしいのでうなる。
オーデンの詩に「霧よ、ありがとう」があるが、ハマクラさん作曲の裕次郎「夜霧よ今夜もありがとう」は、ここから来たんでしょうね。
 地球は悲惨なところだ。
 なのにこんなにのんびりした陽気な
 特別なひとときをくれて
 霧よ、ありがとう、ありがとう、ありがとう。
が、本家の詩だが、ここだけ見れば、ハマクラさんの「夜霧よ今夜もありがとう」の方が名作だな。
 晴れて会えるその日まで
 夜霧 夜霧
 ぼくらはいつもそっと言うのさ
 夜霧よ 今夜もありがとう


3月はいろいろあるぞ。まずは目についたところから。
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◎わめぞイベント 2009年3月7日(土)〜8日(日)

第13回 古書往来座外市〜街かどの古本縁日〜 山本善行さん参加決定!

7日⇒11:00ごろ〜19:00(往来座も同様) 8日⇒12:00〜18:00(往来座も同様)

※初日の営業を「11:00ごろ」に変更しました。並べた棚から見始めていただいて結構です。また、冬季のため初日は19:00にて閉店いたします。2日目の営業時間も変わりました。開店時間、終了時間が1時間ずれて夕方18時までの開催になりました。お出かけの帰りにもどうぞ。(わめぞブログより借用)

わめぞ→外市 2周年!! - わめぞblog

◎第30回西荻ブックマーク 2009年3月15日(日) 会場16時半 開演17時 料金1500円 要予約!

《ダークサイド・オブ・ザ・探偵小説 昭和20年代編 〜雑誌『妖奇』をめぐって〜》

出演 山前譲(やままえ・ゆずる) 1956年北海道生まれ。推理小説評論家、アンソロジスト。文庫解説や書誌研究著作も多数。2003年『幻影の蔵』にて第56回日本推理作家協会賞評論その他の部門を受賞。

『昭和20年8月15日の終戦後、探偵小説は復活する。その象徴的作品は翌年の『宝石』に連載された横溝正史「本陣殺人事件」だが、戦前派作家よりも、山田風太郎、島田一男、香山滋高木彬光ら新人の登場が華々しい。また、センカ紙本で探偵小説が次々と刊行され、無名作家の怪作が乱舞した。だが、出版不況であっという間に、怪しげな新人は消え去っていく。そして昭和30年代初頭、推理小説ブームが訪れ、探偵小説は過去のものとなる。

そんな昭和20年代の荒波のなかでどっこいしぶとく生き残っていたのが、『妖奇』作家だ。昭和22年に創刊され、当時の探偵雑誌が『宝石』以外、次々と廃刊となる中で、『妖奇』は昭和28年までちゃんと月刊で刊行された。最初は名作再録が中心だったが、やがて無名作家のとんでもない作品が紙面を飾っていく。

尾久木弾歩、香山風太郎、華村タマ子、東禅寺明、覆面作家・・・・・・まさに怪しく奇怪な探偵小説満載の雑誌から、探偵小説界のダークサイドを垣間見る。』(西荻ブックマークより借用)

西荻ブックマーク(ご予約など詳細はこちらでどうぞ)→西荻ブックマーク

@あと、四ッ谷荒木町の公家ちゃんの店「番狂せ」で、謎の占い師・パウロ野中の占いがありますってさ。ぼくも「コクテイル」で見たが、そうとう変わった人ですよ、パウロくん。

19日木曜には毎度おなじみパウロ野中さんのタロット占いディです。
18時〜
http://gourmet.suntory.co.jp/shop/0X00110541/index.html