羽根があれば飛んでいきそうな

okatake2008-12-10

いま日テレの報道番組見てたら、今日が「三億円事件」から40年目なのね。時空ミステリーという、事件の真相を追うコーナーで取り上げてられていた。これがみごたえがあって、ついつい見入ってしまう。国分寺市、恋ケ窪なんて地名が出て来て、40年前はどんなところか知らないような地名だが、いまそこの近くに住んでいる。容疑者が少年で、その父親が警察官、少年は自殺といったいきさつは知らなかった。残された白バイのスピーカーの塗装をはがして、紙片を採集。それが新聞に使われている紙片だと割り出し、あらゆる新聞をチェックという気の遠くなる作業が行われていた。
ちなみに3億円は、いまの貨幣価値で90億円、だそうである。
昨日は午後から雨。昼飯くいがてら国立駅前へ。並木のイチョウの葉は落ち、クリスマスの電飾が飾られている。落ち葉をふみふみ、谷保方面へ歩き、誰も利用しない横断歩道(岩井俊二四月物語」に登場)を渡り、また戻って来る散歩。帰り、桐朋学園の、だろうか、学校帰りのこどもたちの群れに巻き込まれる。ありあまるエネルギーを、一瞬たりとも休ませず発散させている子どもたちは、まるで羽根がはえて、飛んでいきそうだ。親から「そんなことはしてはダメよ」と言われている、あらゆることをしたがっている。
「ブ」で105円では買うものなくて、半額棚から倉橋由美子『偏愛文学館』講談社文庫300円を買う。これを持って「ドトール」へ。いつも「カフェラテ」を注文し、禁煙の3階へ上がり、並木道に面した窓ぎわの席にすわるのだが、3階へ上がると、煙草を吸っている人がいる。大胆な奴だなあ、と思って見渡すと、みんな吸っている。いつのまにか、禁煙の階が入れ替わったらしい。2階へ行くと、やはりここが禁煙に。入口で、知らないおじさんから、「上は煙もうもうだったでしょう。換気装置が悪くて、こっちが禁煙になったんだよ」と教えてくれる。『偏愛文学館』をさっそく読むが、思っていたよりいい。一編が原稿用紙4枚くらいなのだが、「ですます」調で、好きな本について、語りかけるように紹介している。頭にすいすい入っていく。綺堂『半七捕物帳』の章で、「昔、吉田茂銭形平次を読んでいるという話に、日本の宰相ともあろうものが、と嗤った人があったのを覚えています」という一文があって笑う。もちろん、倉橋は「捕物帳」をバカにしない。ただし、銭形より半七がいい、と吉田茂にすすめている。
いま、その孫がマンガばかり読んで笑われている。麻生太郎も、高野文子を読んでその良さがわかるぐらいなら、いいんだけどね。
21日コクテイル「今年のニュースベスト10」のために、スケッチブックにニュースを絵とともにまとめる。こんなの(写真)。終ったら、これもプレゼントします。欲しい人がいたら、ってことですが。