神西清に感服

okatake2008-11-25

朝は快晴と思ったら、だんだん曇り、ついに雨。こういう天気もあるんだ。
昨日はいちにち仕事。アンケートを含め、4本、原稿を書く。その反動か、今日はまったく何もやる気がしないのだった。
庄野潤三『自分の羽根』を、20年以上ぶりに読み返していたら、「青柳邸訪問記」という文章があって、阿佐ケ谷の青柳瑞穂邸を訪れる話。そこに「「さっきからピアノのいい音が聞こえてきたが、それも終った。小学校四年生のお孫さんが練習していたのである。/ピアノが止むと、ふくろうの声だけが庭にひびいていた」とある。この「お孫さん」は青柳いづみこさんだ。関西で、20代で読んでいたときには、まさか、その青柳邸に自分がお邪魔するようになり、その「小学四年生のお孫さん」と言葉を交わすようになるとは、思いもよらなかった。じつに不思議である。青柳さん、この文章、ご存知かしらん。
「ブックジャパン」に、『ボン書店の幻』書評がアップされている。長く書き過ぎて、とりとめのないところがあるが、書きたいことを書いた、という感じ。
神西清 小説セレクション 雪の宿り』港の人、少しづつ読み進めているが、あんまりすばらしいので、じつは驚いている。陶然となる名文、そして美しい世界。まちがいなく、日本語による第一級の達成。
樽見博さんから『古本愛』(平凡社)をいただきました。「本当の意味での良い古本に出会う秘訣は、集書のテーマを持つことと、時間をかけることである。そうすれば、古本の方から微笑み返してくる」と、帯に本文から引用されています。
BS「週刊ブックレビュー」から出演依頼があった。新年一月末に録り。放送は二月か。
写真は、追分コロニーの斎藤さんの車に同乗して古本屋めぐりをしたとき、小諸の「ブ」に、日本映画のビデオが200円でたくさん出ていて、そのうち買った三本。「希望の青空」は解説を読むと、ああ、これはCSで観たんだとわかった。池部良高峰秀子主宴。監督は山本嘉次郎。「希望の青空」って、いいタイトルだと思う。